トマトの「リコピン」は食べる美白コスメと言われるほど、お肌に大切な成分。
でも、せっかくアンチエンジングのためにトマトを食べても、
リコピンが体に吸収されなかったら、モッタイナイですよね。
トマトの赤色の素となる「リコピン」は、
抗酸化作用が強いポリフェノールの一種で、カロテノイドという自然由来の化学物質。
じつは、トマトのリコピンは、ちょっとした調理や保存の工夫次第で、
グーンとリコピン吸収率をUPして、増やすことも可能なんです!
トマトの赤色の正体はリコピン
トマトといえば世界中でフルーツ並み”に人気がある、夏野菜の代表選手。
世界中を見渡すとトマトは8,000種類以上も品種があると言われ、
真っ赤な鮮やかな色が特徴でサラダの彩りにも、ソースにしても食欲をそそります。
トマトの赤色の正体は「リコピン」と呼ばれる色素。
「リコピン」はカロテノイドといわれる、自然界における、赤・黄色・オレンジ色の色素の種類のひとつで、
カロテノイドには「リコピン」のほか、
ニンジンなどに多く含まれる栄養素「β-カロテン(ベータカロテン)」などがあります。
トマトのリコピン効果!美白と紫外線対策もバッチリ
リコピンは「食べる美白コスメ」と言われるほど、美白効果があることで知られています。
カゴメ株式会社が第30回日本カロテノイド研究談話会(2016年)に発表した研究結果では、
トマトジュースを摂取することで、紫外線でダメージを受けた肌の色調が回復することが確認されました。
研究によると、肌の色調が回復されたメカニズムとして、トマトジュースに含まれるリコピンの働きにより、
メラニンの生成が抑えられ、肌のターンオーバーが促進される効果が確認されています。
他の研究でも、「リコピン」は抗酸化作用はビタミンEの100倍以上にもなることが分かっていて、
リコピンはβ-カロテンよりも抗酸化力が強く、がんや動脈硬化にも役立つとされています。
リコピンは活性酸素と結合しやすく、活性酸素が細胞を攻撃してくる前に結合してしまうため、細胞を結果的に守ってくれる栄養素。
トマトの栄養素はリコピンのほか、βカロテン、カリウム、ビタミンCも豊富、
アンチエンジングに必要な栄養素をたっぷり含んだトマトは、
女性にとって欠かせない野菜の一つですね。
トマトのリコピンの含有量
リコピンは、トマトの色や品種によって量が変わります。
加工用高リコピントマトは約15mg、通常の加工用トマトは約10mgが含まれています。
ちなみに生食用トマトは3~5mg前後です(すべて生トマト100g中/カゴメ調べ)
引用:カゴメ株式会社
様々な品種のあるトマトですが、大きく
【生食用トマト】と【加工用トマト】
に分類されます。
【生食用トマト】は、ピンク系トマトとも言われ、
ビニールハウス内で年中収穫できるため、ふだんスーパーで購入するトマトのほとんどが生食用トマトです。
【加工用トマト】は、赤系トマトとも言われ、真っ赤で完熟したトマト。
農林水産省によって、リコピン含有量、色の赤み等の規格が決められていています。
トマトジュース、トマトケチャップ、トマトピューレーなどトマト加工品になる加工用トマトは、
リコピンの含有量が、生食用トマトの約3倍あります。
トマトのリコピンは「油」「加熱」で吸収率UP
「トマトは冷やして生で食べるのが一番おいしい!」
という人も多いと思いますが、
リコピンは油に溶けやすく熱に強いので、生で食べるよりも油で炒めたほうが、体への吸収率はよくなります。
トマトのリコピンは「油」「熱」で吸収率UP
トマトのリコピンを効率よく体に吸収するためには、
少量の「油」と「熱」を加えることがポイント!
ズバリ、わたしの一番のおすすめレシピは「トマトと卵の炒め物」です!
北京(中国料理)では、
『西紅柿炒鶏蛋:しーほんしーちゃおじーだん』=トマトと卵の炒め物
はもっともポピュラーなレシピ。
名前の通り、トマトと卵を 中華風の調味料で味付けして炒めただけの、シンプルな料理。
「トマト+卵」というシンプルな組み合わせはギリシャ料理にもあります!
私の大好きな、アル中系イケメン料理研究家のりゅうじのお兄さんもレシピを紹介
トマトに含まれるリコピンやβ-カロテンは、熱に強く油で炒めると吸収率がアップしますが、
いっぽうでカリウムやビタミンCは熱に弱く水にすぐ溶けだしてしまいます。
そこで、これらのトマトの栄養を最大限に引き出せるコツは
「油で短時間でサッといためて、仕上げに片栗粉でとろみをつけ、流れた水分も一緒にとること」
鉄分やタンパク質たっぷりの「卵」と一緒に炒めることで、さらに免疫力がアップしますよ!
リコピンの活用:トマトジュースのときは?
市販のトマトジュースを飲むときは、少量のオリーブオイル(油)を加えると、
風味もアップして美味しくなるのでおすすめですよ!
リコピンの活用:加熱する料理の注意点
リコピンは加熱に強いですが、代わりにビタミンCが壊れやすくなるため、
スープやパスタなどをつくるときは、仕上げに刻んだ生のトマトも加えましょう。
トマトソースのようにオリーブオイルで炒めて、
じっくり煮詰めることもリコピンが凝縮され効率よく吸収される調理法です。
トマトは“常温保存”でリコピンを増やせる!
私たちが普段スーパーで購入している【生食用トマト】は、じつはまだ完熟しきっていないピンク色のトマト。
トマトを買ってくるとすぐ冷蔵庫に入れたくなりますが、真夏以外は常温保存しておけば、
《追熟》おいじゅく
してリコピンを増やし、美味しさもUPさせることができます。
引用:ウェザーニュース
保存方法としては、ヘタを下にした状態で1個ずつ新聞紙に包み、15~25℃の直射日光のあたらない室内に置いておけばOK。
真夏以外の夏場は2〜3日、冬場は1週間ぐらいが目安とのこと。
夏野菜のトマトは、冷蔵庫で冷やしすぎるとリコピンも増えず風味も落ちることがあるのだとか。
もちろん、食べきれずに残ったトマトは、ヘタを取ってまるごと冷凍できますし、
使うときは水をかけるだけでツルンと皮をむいて、スープやトマトペーストに使えます。
これからは、トマトを買って来たらお家で《追熟》!
しっかりリコピンを増やしましょう。
トマトのリコピン吸収率UP&増やす方法!加熱しても大丈夫?まとめ
抗酸化作用が強く、美肌や細胞の健康を保ってくれるありがたい食材トマト。
同じリコピンをとるなら、適度の「油」と「加熱」で、効率よくカラダに吸収、
そしてリコピン自体の量を増やしたい時は常温で《追熟》しましょう。
リコピンたっぷりのトマトを食べて、暑い夏に備えましょう!
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