目薬はもちろん目に対して差すお薬。

ですが、じつは、目薬に味を感じる方は少なくありません。

目薬に味がしない人にとってはビックリな事実かもしれませんが、

人体の構造上、目と鼻は「鼻涙管(びるいかん)」という細い管で繋がっているため、

目薬をさすと、

目→鼻→口(喉)

という流れで目薬が流れ込むことで、結果的に味を感じることがあります。

「目薬が苦い」はどうして起こるのか、また味がしにくくなる対策についてもお伝えします!

目薬は「苦い」「甘い」?味がする人の声

 

ドライアイや疲れ目、アレルギー用目薬など、毎日目薬が手放せない人にとっては

「目薬を差すたび、味を感じて不快…」

というのは、精神的にも辛いことですよね。

 

口と鼻が繋がっているというのは直感的に知っていましたが、

目と鼻も繋がっているという事実は、

意外に知らなかった!という人も多いのではないでしょうか。

 

ちょっとSNSを覗いてみても…▼

「目薬が苦くて眠れない…」

「目薬に妙な甘みを感じる」

「目薬ヘンな味がするから差す時は飴を舐める」

などなど、苦い、甘い、変な味がするという声が多数ありました。

 

目薬を差しても何も味がしない人にとってはビックリですが、

味がする人にとっては、目薬を差すたび避けて通れない悩みの一つですね。

 

目薬はなぜ味がするの?

 

差した目薬が口に流れ込む理由は、人体の構造上、目と口は繋がっているから。

Q)点眼後に口の中に苦味や甘味を感じます。身体に問題はないでしょうか?
A)飲み込んでも問題はありません。目と鼻、口はつながっているため、点眼後に薬液が鼻や口に出てくることがあります。ですから、苦味や甘味などを持つ成分を配合する目薬を点眼すると、点眼後にその成分の苦みや甘みなどを感じることがあります。

引用:日本OTC医薬協会

 

目と口は「鼻涙管」で繋がっている!

鼻と目は繋がっている

【書籍】「目でみる眼疾患」より抜粋

図のように、目頭の裏には「上涙点」と「下涙点」という

小さなが存在していて、目頭の裏側にある

「鼻涙管(びるいかん)」

と呼ばれる細い管で繋がっています。

「涙点」の穴は、目頭をアッカンベーする感じで鏡で確認すると確認できます

 

目薬をさすことで、液体が「上涙点」「下涙点」を通って鼻へと流れてしまいます。

そして、鼻まで抜けてしまうと、それは口や喉にもつながっています。

目薬をすると目薬の味を感じることがあったりするのは、

このような人体の仕組みだったのです。

 

目薬の味を感じない方法!正しい目薬のさし方

 

目薬の味を感じないようにする方法。

それは言わずもがな、

「目の中に目薬をとどめて、差しすぎない」

ことがポイント!そのために、

  • 1滴で十分
  • パチパチしない
  • 涙点を手で塞ぐ
  • 仰向けになる

などのコツをいくつかお伝えします▼

 

1滴で十分なんです!

 

目薬は、片目あたり1滴の量で十分なように設計されています。

 

目薬一滴の量は、約50µl(0.05ml)。

 

人間の目の中にとどめておける量はせいぜい20~30µlと言われているので、

2滴以上を差しても、目の中にとどめておける量を超えてしまうのです。

超えた分は排出、つまり鼻を通って口に流れるため、味がする原因になります。

 

パチパチまばたきしない

 

目薬を差した後、パチパチと「まばたき」をしてしまうことも多いのではないでしょうか?

じつはこれも、鼻へ流れていく量が増えてしまう原因になります。

「パチパチすると目がスッキリする」

「目薬が行き渡りそう」

など、いろんな意見はありますが、

目薬をしてパチパチすると、結果的にそれがポンプみたいな働きをして、

目薬を鼻涙管へと流しこむ力になってしまいます。

 

 

目頭を指で押さえて鼻涙管を「塞ぐ」

 

目薬が鼻に流れていかないようにするために、

物理的に「上涙点」と「下涙点」を塞いで目頭を押さえるという方法もあります。

 

目薬を差したらゆっくり目を閉じ、さらに目頭を指で押さえるという感じですね。

 

雑菌が目に入らないように素手ではなくティッシュで優しく抑えると良いでしょう。

 

涙点は「上・下」2か所あるので、下だけでなく上も押さえるようにするのもポイント

 

それでも味がするときは…「仰向け」で点眼する

 

1滴しか点眼してないし、まばたきもせずに目頭も抑えてるのに、

それでも目薬が鼻に抜けてくるという人も中にはいます。

 

そういう場合は、最後の手段として

「仰向け」に寝た状態

で点眼をするという方法があります。

 

重要なのは涙点よりも鼻の方が上の位置にくるようにしてすることです。

 

仰向けに寝ていれば、物理的に鼻に目薬が流れてくることはできないので、

目薬が鼻の方へ流れてくるのをふせぎやすくなりますよ。

 

目薬で味がする人しない人がいるのはなぜ?味がしない方法まとめ

 

目薬を差すといつも味がする、飲み込んでしまう…というお悩み。

目薬を1.2滴ほど誤飲しても健康被害があるわけではありませんが、

「目薬を差すと味がする」「不快だ」という人は、紹介したコツをぜひ試してみてくださいね!

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