急な災害時、万一断水してしまったら、
非常時の水は、一人あたり最低1日3L必要と言われています。
非常食や防災具グッズの置き場所についても、
一個所に固めず、分散して備蓄しておくことでリスクを回避できます。
非常食の水や食料の必要量はどれくらい?
断水してしまったとき水分不足にならないために、大人1人あたりどれだけの水分量が必要なのか?
東京都防災の案内によると、1日最低3ℓの飲料水が必要と推奨されています。
さらに2016年4月の熊本地震では「飲料水不足」が相次いだことで、
ひとり分1日3ℓを目安に、できれば5日分(15ℓ)は確保することが理想とされています。
- 飲料水と生活用水を含めて最低1日3ℓ
- 最低3日分、できれば5日分(15ℓ)を備蓄するのが理想
これまでの、あらゆる災害後の状況から推察すると、
ライフライン(電気・ガス・水道・通信・交通など)がおおむね復旧し、給水車が回りだすには、
一般的に「3日間はかかる」と言われているため、それまで自力でまかなわなければいけません。
仮に4人家族だと、2ℓペットボトルで6本、つまり1ケースが1日分の必要量になり、
5日分(5ケース)となると、置き場所もかなりのスペースを要することになります。
1人3ℓって、そんなに水が必要なの!?と思うかもしれませんが、
水は私たちの体の約60%を占めていて、生命活動の要となる成分。
水には、口から飲む飲料水と、食べ物に含まれる水の「摂取される水」と、
体内で栄養素がエネルギーになるときに生成される「代謝水」があり、
これらの水の総量は1日約2,400mlにも及びます。
ですから、1人3ℓは、あくまで生きていくのに最低限必要な「飲料水」としてとらえたほうが良いのです。
非常食の水は飲料水だけじゃない!
水は飲料用だけでなく、生活のあらゆるシーンで必要になります。
- 手を洗う
- 髪を洗う
- 身体を拭く
- 歯を磨く
- トイレを流す
- お風呂に入る
- 洗濯する
など、挙げればキリがありません。
非常事態では水をなるべく使わない工夫を
断水してしまったら、トイレや洗濯など、今まで当たり前に使っていた生活用水も不足します。
そのような事態を想定して、水の使用量をなるべく減らせる防災グッズや非常食を用意しておくことも大切です。
ライフラインが回復するまでは、まず大量の水を使う入浴はできない前提でいたほうが良いでしょう。
身体を拭いたり手を洗う用には、ウェットティッシュなどで代用するよう備蓄しておくと便利です。
また、トイレは尿の凝固剤があれば、トイレを流すのに必要な水を減らせます。
他にも、わずかな水で衣類を洗える簡易な洗濯機、沸かす水なしで冷たくても美味しく食べられる非常食カレーなどもあります。
このように節水に役立つ防災グッズや非常食を多く用意しておけば、水の供給が再開されるまで、心にゆとりができます。
非常食の水の容量はペットボトルは500mlも必要
防災用の水を用意する場合、ペットボトルで購入する人が多いですが、一般的によく売られているのは、500mlと2Lの2タイプ。
当然、サイズが異なると価格も異なり、需要と供給のバランスで、コンビニなどでは500mlのほうが安いことが多いようです。
2Lのタイプはスーパーやドラッグストアなどで大量に安売りされていることがよくあります。
家族が大勢の世帯だと、2リットルボトルを大量購入する必要がありますが、
実際に被災したときのことを考えると、2Lのタイプばかりを揃えておくのは得策ではありません。
なぜなら、2Lタイプは携帯に適しておらず、500mlのタイプなら、喉が渇いた時にすぐ飲めますし子供もご高齢の方も容易に携帯できます。
家族がバラバラに行動するような事態も起こりうるので、最低1人1本、500mlのタイプも用意しておいたほうが良いでしょう。
非常食の水を大量に確保する方法がある!
水を用意する方法はペットボトルだけではありません。
断水して給水車が来れば、飲料水以外にも水が使えて被災時も心に余裕が生まれやすいです。
大量の水を溜めておくのに適しているものといえば、例えば水用タンクがあります。
水用タンクは、10L用、20L用など、折りたたみ可能でコック付きのタイプや、
タイヤ付きで移動できるタイプなどもあるので、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
ペットボトル以外に、水用タンクを一つでも持っていると、避難時に給水があった場合に水を溜めておきやすいメリットもあります。
▼折り畳み式水タンクはキャンプやガーデニングにも使えて便利!
非常食の水の置き場所アイデアや注意点
非常用の水は、置き場所にかなりのスペース確保が必要です。
保管場所に適切な場所として、
- 匂いのつくものを置かない
- 直射日光・高温多湿は避ける
- 押し入れやクローゼットの中はNG
- 床下収納も非常食の収納にはNG
- 水害を考え2階や高いところにもストック
- 場所を分散して補完する
などの条件が必要です。
野菜の保存に便利な床下収納や、押し入れなど置き場所には便利ですが、
地震でものが倒れてきた時や床板が歪んでしまった場合、開けることが困難になります。
また大雨で冠水してしまったら、真っ先に被害が起きるのが床下と1階なので、非常食の床下への保管は避けましょう。
水害で2階に避難することを考えて、2階に非常食のストックを置いておく必要がありますが、
2階に全ての非常食を置いてしまうと、いざと言う時すぐに持ち出して逃げることができません。
一軒家、アパート、マンションの間取りによって異なりますが、
居間から玄関、寝室から玄関、またキッチンから裏口玄関や勝手口など、
家族が一番多い時間を過ごす場所を中心に動線を考え、非常食や防災グッズの保管は非常時に動きやすい場所を選ぶことが一番最適です。
アパートやマンションなどは、外に出る手段が玄関のみの場合は、
まずは玄関に一番近い場所の下駄箱近くに保管庫を作れば、非常時でも出し入れがしやすいですね。
非常食の水の賞味期限切れに注意!国内最長は15年保存水
非常食用の水の賞味期限は、5年がおおよその相場ですが、
現在は国内最長15年の保存水も販売されています。
▼15年保存可能な水「カムイワッカ麗水」はこちら
ちなみに、国内最長の賞味期限の非常食と言えば、なんと、25年保存可能なシチューも!
完全に調理済の食品をフリーズドライし、栄養バランスを考えた備蓄食で、軽くて場所をとらないのが特徴です。
▼25年保存できるので、5年ごとなどの買い替え不要で結果的に低コスト!
賞味期限切れの水も有効に利用
非常食の賞味期限が迫っていた、あるいはとっくに切れていた…と慌てて食べた経験がある人も多いと思います。
水も、非常食と同様に賞味期限があります。
賞味期限が切れていても腐敗していなければ、洗濯や水やりなど、日常生活で使えるシーンはたくさんあるので、
期限が切れる前に新しいものに入れ替え、古いものは日常生活で消費していくことが大切です。
非常食の水の必要量はどのくらい?困る置き場所アイデア&賞味期限対策まとめ
災害発生から72時間は人命救助が優先されつため、支援物資が届きにくく、備蓄は最低3日間が必要といわれています。
人間にとってもっとも大事な水は、最低限しっかりと1人1日3リットルは確保しましょう。
調理の手間が不要なレトルト食品や温め不要の非常食、賞味期限の長い缶詰を中心に、
自分と家族が3日間過ごせるだけの量を用意します。
とくにお子さんがいる場合は、ビスケットや栄養補助食品にもなるお菓子もあったほうが良いですね。
水が豊富にある日本で、日常生活で水に困ることは想像しにくいですが、万一にしっかり備えておきましょう。
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