短距離スタートの定番ともいえるクラウチングスタート。
『クラウチングスタート』(crouch start)
って、そもそも最初に発案した人はだれ?
どんな意味や歴史があるんだろう?
じつは、クラウチングスタートには、スポーツの知られざる歴史が隠されています!
クラウチングスタートcrouch startとは
クラウチングスタート(英語:crouch start)とは、陸上競技の400m以下の短距離種目で行われるスタート。
英語の『crouch』(発音クラァゥチュ)は、『かがむ、しゃがむ』という意味です。
クラウチングスタートは、手は地面につき一般的にはスターティングブロックを用いて利き足を前にかけた姿勢でのスタートをいう。
対義語はスタンディングスタート。
第一回オリンピックのアテネオリンピックにおいてトーマス・バークが使用して男子100m走で優勝し、広く知られるようになった。wikipedia
第一回オリンピックのアテネオリンピックが行われたのは、1896年。
なので、クラウンチングスタートはすでに130年以上も歴史があるということですね!
アテネオリンピック男子100M走でアメリカ・トーマスバーグ選手が
公式の場でクラウンチングスタートを唯一で最初にやった人物。
もちろん、バーグ選手が以外全員は、スタディングスタートでした。
バーグ選手が、見事に金メダルを獲ったことから
「あの独特なスタートのポーズは何なんだ!?」
となり、大流行。
そして、第二回以降のオリンピックからは、ほとんどの選手がクラウンチングスタートを取り入れるようになり、
現在のように
“短距離走スタートの定番スタイル”
となっていったのだそうです。
クラウチングスタートは「カンガルーのまね」
じつは、クラウチングスタートについては、
人気番組『チコちゃんに叱られる!』(2020年7月3日放送)でも取り上げられたことがありました!
5才のチコちゃんの答えはズバリ
「クラウチングスタートはカンガルーの真似!」
…ってどういうことなんでしょう?
番組内でくわしく解説してくれた人
陸上競技の歴史を研究している
立命館大学名誉教授
岡尾惠市氏
クラウチングスタートの歴史と考案者
じつは、クラウチングスタートの考案者は、
リチャードクームズというスポーツジャーナリストでした。
リチャード・クームスRichard Coombes
(1858年3月18日 – 1935年4月15日)
オーストラリア出身のスポーツジャーナリスト、
「アマチュア陸上競技の父」と言われている。
17-18世紀のスポーツ競技は、スタンディングスタートが主流で
スタート方法について、まだ研究がされていなかった時期。
そこで、リチャードクームズによって、
(人間と同じ二足歩行の)カンガルーの走り方
にヒントを得て考えられたのだそうです。
クラウンチングスタートで早く走れる理由
カンガルーの走り方は、前傾姿勢になって、低い姿勢から重心を前に移すことで、
起き上がるように一歩目が出せます。
重心が前にあるほど、地面をける力が前方へ大きく働くため、
走り出してからスムーズにトップスピードに移行できるのですね。
短距離競技ではお馴染みとなったクラウンチングスタート、
意外にも、人間と近い動きの二足歩行のカンガルーの走り方にヒントを得ていたなんて、面白いですね!
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