真っ白でふっくらご飯って幸せな光景ですよね~!
なのに、食べるときにご飯が黄色く変色!?
しかも変な臭いなんてあった日には…もぅテンションガタ落ちで立ち直れません。
炊飯器の長時間保温が原因でご飯が黄色くなることは多々ありますが、
じつはご飯が黄色くなってしまう原因は、他にもさまざま考えられます。
見た目はともかく、本当に食べられるのか心配になってしまう、ご飯が黄色くなる問題。
「賞味期限」が義務付けられていないお米ですが、お米も食品ですから、取り扱いには要注意!
美味しさを長持ちさせるコツも押さえておきましょう。
ご飯が黄色くなる原因
ご飯が黄色くなる原因はさまざま。
・古米ブレンド
・お米の保存状態
・化学反応
・腐敗で臭い
・黄変米
ご飯がどのタイミングで黄色になっているかで、原因は違います。
- 炊く前から黄色い
- 炊き立てが黄色い
- 保温してから黄色い
の3パターンに分けて原因をみていきましょう。
ご飯が黄色くなる原因(炊く前)
原因1)お米が古くなっている
実は未開封のお米には、「賞味期限」がありません。
ですが、お米をおいしく食べられるおすすめの期間は、
開封・未開封ともに米袋に記載されている精米年月日から、
- 夏場だと1ヶ月程度
- 冬場だと1ヵ月半程度
- 密閉容器で冷蔵庫保管の場合は2ヶ月程度
という目安はあるので、あまりに長期間保存しすぎると、お米も酸化、つまり古くなっていきます。
古くなったお米は食べられないことはないですが、
酸化度が高くなったお米を炊くと表面が黄色くなり、古米特有の臭いも発生するようになります。
原因2)カビが発生(黄変米)!見分け方は?
お米にカビが生えることがあるなんて!と思いますが、
炊く前から黄色く変色したお米の場合。それはもしかしたら、カビが繁殖した「黄変米」かもしれません。
黄変米(おうへんまい)とは、人体に有害な毒素を生成するカビが繁殖して黄色や橙色に変色した米。
wikipedia
米に種々の微生物が繁殖し、変質米(病変米)を生ずることがある。ペニシリウム属のカビが米に生育すると、黄色あるいは赤紅色の物質を生産し、穀粒が着色するので、これらの変質米を黄変米とよんでいる。
コトバンク
古くなったお米が全体的に黄色になるのに対して、
黄変米の場合は、カビが繁殖した一部分だけ濃い黄色になって、変色したお米粒同士がくっついていたりするのが特徴。
また、カビ(有害ペニシリウム菌)特有のツンとした変なニオイもあります。
黄変米のカビは、人体に有害な毒素を作り出すため、
急性中毒によって呼吸障害を引き起こし、最悪の事態になる可能性もあるので、絶対に食べてはいけません!
カビは、高温多湿の環境を好むため、湿気の多い場所に置いていたり、
ぬれた手で扱って水気が入るとカビが生えやすくなります。
古いお米と見分けがつきにくい場合は、安全第一を考えて、全て破棄するしかありません。
ご飯が黄色くなる原因(炊きたて時)
炊いてすぐのご飯が黄色いって結構ショックな光景ですが、どんな原因があるでしょうか。
原因1)コメの精米不足
スーパーやお米屋さんで販売されているお米では考えにくいですが、
お米の糠(ぬか)を除去する精米が不十分な場合、炊いた時にご飯が黄色くなることがあります。
家庭用精米機などを使って自分で精米している人は要注意。
原因2)炊飯器が古くなっている
炊飯器の平均寿命は約4~5年と言われています。
とくに内蓋のパッキンなどが古く劣化することで
- 熱がうまく全体に回らない
- 保温時も熱を逃してしまう
- 雑菌の侵入を防げない
などの原因でお米が黄色くなってしまう場合があります。
普段あまり洗わない炊飯器の内蓋ですが、いつでも清潔に保つようにしたいですね。
ご飯が黄色くなる原因(保温時)
私がほぼ毎日陥っている悲しい現象
炊き立ての時はあんなに真っ白ツヤツヤだったのに、保温状態で置いておくと、なぜ黄色に変色してしまうんでしょう。
原因1)化学反応によるもの
「メイラード反応」とか「アミノ・カルボニル反応」といわれる現象で、
ご飯に含まれている糖とアミノ酸が、加熱によって褐色物質(メラノイジン)を作る化学反応です。
保温状態の炊飯器のなかは常に約65~約70℃と高温のため、メイラード反応が進み、ご飯はどんどん黄色くなっていきます。
炊飯器での保温はなるべく12時間以内、長くても24時間以内にしましょう。
ちなみに最近は、ご飯の保温に昔ながらのおひつも見直されてきています。
木製おひつなら、天然の調湿効果と殺菌効果によって、
ご飯が変色することなく、冷めても美味しいご飯が長時間保存できますよ。
原因2)ミネラルウオーター(硬水/軟水)を使ったから
皆さんはご飯を炊くとき、どんなお水を使っていますか?
実は、硬度の高いミネラルウォーター(硬水)でご飯を炊くとご飯が黄色くなりやすいのです。
なぜなら(硬水)に多く含まれるカルシウムやマグネシウムが、
お米のペクチンと結びついて水の吸収を妨げて、パサパサした仕上がりにりやすく、
先ほどのメイラード反応を促進させるためです。
また逆に、強めの軟水(pH9以上のアルカリ水)でお米を炊くと、べたべたしたり、黄色くなったりします。
実は、日本の水道水はpH8.6以下の軟水と決められているため、ご飯を炊く時は水道水を使うのがベスト。
「水道水をそのまま使うのは抵抗ある…」という人は、浄水器を通した水で炊いても大丈夫です。
原因3)細菌による腐敗
炊き立てのご飯にはもちろん細菌はいませんが、長時間保温することで、細菌が増速する原因にもなります。
どんなに清潔に食器などをあらっていたとしても、
蓋の内側・ゴムパッキンの間や、蒸気キャップ・しゃもじなどに付着した菌を完全に死滅させるのは至難の業。
お米などの穀物類に付着して食中毒を引き起こす菌と言えば
- 枯草菌(バチルス菌)
- セレウス菌
などがありますがが、これらは熱に強く、炊飯器の保温機能の温度(70℃前後)や、調理で加熱しても死滅しません。
たとえ変な臭いが無くても、できるだけ清潔に保ち、早めに食べ切るように心がけましょう。
ご飯が黄色くなっても食べられる?
カビが繁殖した黄変米の場合は食べられませんが、他の原因で黄色くなったご飯は食べられるのでしょうか?
炊き立て~保温していたご飯が食べられるかどうかは、あなたの目と鼻でまずは確認!
ご飯から変な臭いがしたら腐敗している証拠なので、絶対に食べないようにしてくださいね!
炊き立て~数時間後のご飯が黄色い場合は、お米の保存状態が原因なので、味は多少落ちますが、食べても大丈夫です。
ただ、セレウス菌など雑菌が増殖していても熱に強く臭いも無い場合もあるので、
保温状態であっても、冷蔵庫にいれていたとしても、あまりに日にちがたったものは避けてください。
ご飯が黄色くなる&臭い防止対策3つ!
ご飯のが黄色くなるなどの変色を防ぐにはどうしたらよいか考えてみましょう。
なるべく新鮮なお米を買おう
コンビニのお弁当の賞味期限は気にするけど、お米の賞味期限ってなかなか見ないで買っちゃう私。
店頭に並んでいるお米には「精米した日付」が書かれています。
中には精米からかなり時間がたったものもあるので、
お米を買う時には、なるべく精米日が新しいものを選ぶようにしましょう。
お米を適切に保存
キロ単位で買うことことが多いお米は、買ってから使い切るまでかなりの日数がかりますよね。
出来るだけ酸化を防ぐため、お米は、温度・湿度が低く直射日光の当たらない涼しい場所で保存するのがベスト。
じつは、実はお米の保存場所には冷蔵庫の野菜室が最適で、常温保存より2倍もおいしさが持続すると言われています。
炊きあがったら、冷凍保存がベスト
炊いたお米は、すぐに食べきってしまうのが理想ですが、なかなか難しいですよね。
炊飯器での保温は、どんな高機能な炊飯器であっても12時間~24時間が限度と言われています。
余ったご飯はアツいうちにラップに包むか保存容器などのに一食分ずつ入れて冷凍するのがおすすめ!
2週間~1ヶ月くらいは保存可能です。
食べたい時は、凍ったままレンジで2分ほど加熱解凍すれば、炊き立てのような美味しさが味わえます。
ラップにくるむときは、熱が全体にむらなく回るよう、平たい形に包むといいですよ。
ご飯が黄色くなる原因と臭い対策3つ!美味しく食べれる保存方法まとめ
ご飯が黄色くなる原因や、美味しく保存しておく対策をご紹介しました。
お米くならないように、普段から新鮮なお米を買い、適切に保存、
なるべく水道水でご飯を炊き、メイラード反応を起こさないように、
ご飯が炊けたらすぐに食べきるか冷凍保存して、長時間の保温はしないことがコツです。
もちろん、雑菌の繁殖を抑えるために、炊飯器周りはいつも清潔にしておくことを心がけてくださいね!