黄色い羽根の意味は何?使い道や期間と始まりはいつ?

黄色い羽根募金

 

毎年7月になると、テレビのニュースなどで歴代総理や政治家の方が、右胸に付けている黄色い羽根。

赤い羽根募金の赤い羽根はよく見ますが、黄色って珍しいので、

何の意味の羽なのか、募金だとしたら何の募金なのかが気になりますよね。

実は「黄色い羽根」は、

募金だけでなく、いくつかの運動や団体のシンボルとして使われていることが多くいため、

黄色の羽根の意味や理由は、一つだけではありません。

ちなみに、歴代総理や他の政治家がつけている黄色い羽根は、

『社会を明るくする運動』

のシンボルの色が黄色で、毎年7月が強化月間、

募金活動の呼びかけをしているわけではないんです!

 

黄色い羽根の意味は何?

 

政治家の人が胸の辺りに付けていたり、黄色い羽根の募金箱を病院で見かけたり、

何かとしょっちゅう見かける黄色い羽根ですが、主に次のような意味があります

1)『社会を明るくする運動』by 法務省
2)『交通安全運動』by 内閣府
3)『黄色い羽根募金』by 石川県腎友会

これらは、それぞれ全く別の運動や団体です。

 

ちなみに、歴代総理や大臣たちが毎年7月になると右胸につける黄色い羽は、上記一つ目の、

「社会を明るくする運動」

になります。

▼2021年の様子

▼2019年の様子

黄色い羽根1)『社会を明るくする運動』

活動名 『社会を明るくする運動』
主催 法務省保護局
期間 毎年7月が強化月間
始まり 1949年

 

毎年7月中に、政治家たちが一斉に胸につける黄色い羽根は、

「社会を明るくする運動~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~」

という理念のもと、全ての国民が、罪を犯してしまった人たちの更生について理解を深め、

力を合わせて安全な地域社会を築いていきましょうという全国的な運動のPRです。

 

 

ちなみにこの「社会を明るくする運動」は、1949年の犯罪者予防更生法という法律が施行されて以来、

2019年には

【更生保護制度施行70周年記念全国大会】

が行われ、安倍総理や法務大臣、東京都知事、そして天皇陛下からもお言葉がありました。

主な活動内容

「社会を明るくする運動」の主な活動内容としては

  • 講演会
  • コンサート
  • 作文コンテスト
  • 映画会
  • 弁論大会
  • スポーツ大会
  • 街頭パレード、他啓蒙活動

など多岐にわたり、毎年芸能人を招いてのトークショーや、

更生保護中の方たちを支援したい場合は、イベントで「刑務所作業製品」を購入することで可能です。

 

なぜ黄色かというと、ひまわりが、この運動のシンボルマークになっているからで、

更生ペンギンの「ホゴちゃん」などのゆるキャラまで存在します。

 

 

ただ、国を挙げてのこの運動、とてもナイーブな問題だけに、

「人の運命を決めかねない制度に対し、こんなキャラで啓発するのは賛成できない」

「犯罪被害者を蔑ろにするイベントなんて、大っぴらにやるな!」

など、一部批判的な声もネットでありました。

 

官民一体となって、国を挙げて明るく前向きに一緒にこの社会で協力しながら生きていこう!

という雰囲気を演出しているこの運動。

いつから“黄色い羽根“を採用したかまではわかりませんでしたが、

“黄色い羽根“をシンボルとしたの運動や団体の中では歴史が一番長く、

募金活動を行うなどの類ではないようですね。

 

黄色い羽根2)『交通安全運動』

活動名 『全国交通安全運動』
主催 内閣府
期間 毎年2回(春秋それぞれ10日間)
始まり 1955年

 

『全国交通安全運動』は、国民に広く交通ルールの遵守の大切さを広め、

交通事故防止の徹底を図ることを目的として、政府の重要施策として内閣交通対策本部によって年2回実施されている運動です。

 

春(5月中の10日間)と秋(9月中の10日間)の年2回の実施時に「黄色い羽根」を配布しています。

 

発祥地・岩手県の『黄色い羽根』運動の由来

 

年に2回実施されている全国交通安全運動時に配布される「黄色い羽根」は、

昭和30年(1955年)5月、岩手県で起こった大事故がきっかけで始まりました。

北上市内の国道4号線飯豊橋で、修学旅行から帰る途中の小学生などを乗せたバスが、荷台にわらを積んだ自転車とすれ違う際に運転を誤り、木製の欄干を突き破って川に転落、12人の死者と30人の重軽傷者を出すという大事故でした。

その時の合同慰霊祭に参列した当時の岩手県交通安全協会長が、2度とあのような惨事を引き起こしてはならない、何か手軽にPRできる交通安全のシンボルはないものか、と考え当時の事務担当者が思いついたのが、赤い羽根にヒントを得た「黄色い羽根」でした。

岩手県ホームページより抜粋

 

今から70年近く前の、未来ある子供たちがたくさん亡くなってしまった悲惨な交通事故。

 

早速その年の「秋の全国交通安全運動」から岩手県内で配布されたことがきっかけとなり、全国に広まったというわけですね。

 

岩手県内では、今でも春・秋の全国交通安全運動で年間5万本を配布しているのだとか。

 

黄色い羽根3)『黄色い羽根募金』

活動名 『黄色い羽根募金』
主催 石川県の腎友会
期間 毎年9月~11月が募金強化月間
募金の使い道 臓器移植の推進事業

 

『黄色い羽根募金』とは、移植医療の普及を呼びかけ全国展開された募金運動。

 

赤い羽根募金緑の羽根募金などの、社会福祉法に基づく共同募金活動の一つで、

正式には『黄色い羽根・石川』というこの活動の主催は、石川県の腎友会が行っています。

 

発祥地は石川県

 

平成9年(1997年)10月に臓器移植法が施行されて以来、日本でも脳死後の臓器提供が可能になり、

臓器移植による治療にむけて新たな道が開かれるようになりました。

 

石川県で平成元年に最初に始まった『黄色い羽根募金運動』は、

「NPO法人日本黄色い羽根協会」の事業として全国的に広まりましたが、

2016年(平成28年)4月にはこの協会が解散したため、その事業組織を『黄色い羽根・石川』として、石川県腎友会が引き継ぎました。

 

臓器不全に苦しむ患者に、移植医療と人工臓器医療の発展、啓発、普及に関する事業を行い、

患者の自立と社会復帰に寄与することを目的としています。

 

例えば静岡県においては「公益財団法人静岡県腎臓バンク」が主体となっています

黄色い羽根募金

画像:公益財団法人静岡県腎臓バンクHPより

 

あなたも医療機関や病院に行けば、「黄色い羽根募金」の募金箱が設置されているのを目にすることもあると思います。

 

黄色い羽根の意味は何?使い道や期間と始まりはいつ?まとめ

 

黄色い羽根の意味は、主に

  • 法務省の『社会を明るくする運動』
  • 内閣府の『交通安全運動』
  • 石川県腎友会の『黄色い羽根募金』

の3つの象徴やシンボルとして、1年を通して使われています。

いずれも、みんなで助け合いの心を持って、平和に安全に過ごしましょうという象徴の意味の黄色。

強化月間や実施期間中はよく目にするので、あなたも参加してみてはいかがでしょうか。

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