毎年、町内会の会費の内訳に、
- 「日赤募金」
- 「赤い羽根共同募金」
- 「年末たすけあい募金」
などの名目で、なにかと知らないうちに集金されていることも多い《募金》の数々。
「本当に募金しなきゃいけない?なんか怪しい!」
「半強制的って納得できないし違法では?」
と言う声もちらほら聞こえます。
募金をする側も、寄付を募る側も、お互い気持ちよく助け合えるのが一番良いですが、
いったいどうしてこんな不満が出てくるのでしょう。
また、いずれも赤い羽根がトレードマークの募金活動ですが、実は母体は全然別物ってご存じでしたか?
日赤募金とは
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「日赤募金」の「日赤」(にっせき)というのは「日本赤十字社」の略称、
毎年5月を「赤十字増強運動」としています。
日本赤十字社は、1952年(昭27)に設立された認可法人で、政府から独立した民間組織。
つまり、活動資金は税金では無く、寄付金で行っているため
《厚生労働省管轄の認可法人》
とか
《社団法人類似組織》
という位置づけになっています。
ちなみに日赤の名誉総裁は皇后雅子さまです!
「日赤」は、利益を求めない奉仕的救護組織ですが、災害時の義援金受付が任されたり、
災害対策基本法などで「日本赤十字社は指定公共機関」として位置づけられているため、
筆者など一般人からは、ちょっと分かりにくい組織という印象です。
活動内容
日本赤十字社といえば、いちばん馴染みがあるのが《献血》ではないでしょうか。
▼赤い献血カード!私も財布に入ってます♪
日本赤十字社は全国に92の赤十字病院、79の血液センターを運営しています。
とくに救急医療に尽力していて、集まった寄付金は
- 国内災害義援金
- 海外救援金
- 物資の配給
- 復興支援
など、幅広く活用されています。
日赤募金の方法は?
日本赤十字社では毎年5月を「赤十字増強運動」としています。
日本赤十字社への募金は、個人、法人を問わず一口2,000円以上の寄付から。
振り込みや窓口受け付け他、クレジットカードやネット寄付まで幅広く対応しています。
寄付の受付ページはこちら。
共同募金とは
【#赤い羽根共同募金運動 が始まりました】
平成30年度赤い羽共同募金のスタートに合わせて、10月1日にキックオフイベントを開催しました。共同募金は、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援するものです。3月末までの6か月間、皆さまからのご協力をお待ちしています。 pic.twitter.com/D9e31GEk9C— 厚生労働省 (@MHLWitter) October 4, 2018
共同募金(きょうどうぼきん)とは日本の募金活動のひとつであり、
《社会福祉法》(旧・社会福祉事業法)第113条
所管:厚生労働省
に定義される社会福祉事業の一つ。
共同募金は、社会福祉法という法律のもと、
さまざまな地域福祉活動を支援するしくみとして活用されている民間の募金運動です。
赤い羽根をシンボルとして募金活動をしていて、
毎年10月には「赤い羽根募金」、12月には「歳末助けあい募金」として、運動が実施されています。
現在は、社会福祉法という法律のもと、各都道府県に設立された
「〇〇県共同募金会」
などが実施主体となっているため、自治体ごとに活動内容はさまざま異なります。
社会福祉法では、共同募金を「都道府県の区域を単位として、毎年1回、厚生労働大臣の定める期間内に限ってあまねく行う寄付金の募集であって、(中略)社会福祉を目的とする事業を経営する者に配分することを目的とするものをいう。」と規定しています。
日赤募金と共同募金は「おかしい」「怪しい」「違法」という声も…!
日赤募金と共同募金は全く別組織というのは先ほどお話したとおりですが、
ネット上の検索をみてみると
日赤募金も共同募金も、
「おかしい」「怪しい」「違法」
という、好ましくないイメージの関連語句もちらほら見られます。
これは一体どうしてなのかというと、
現在も日本全国で行われている、各自治体や町内会を通じての半強制的な募金活動について、疑問に思っている人が多いようです。
自治会を通じた寄付金や会費集めは、社会福祉協議会や共同募金会、日本赤十字社などが行っています。赤い羽根共同募金でみると、自治会経由で各世帯から集める「戸別募金」が72%に上っています(2014年)。日赤の場合も、社費(会費)と寄付金を合わせた社資収入のうち6-7割が自治会からです。
募金、寄付はあくまで個人の善意で自発的にするものではありますが、
いまだに、町内会を通じて集金に玄関先までやってきてノルマのように募金を集めたり、
募金しないとご近所から白い目で見られる…というようなこともあるようですね。
寄付をするかしないかはあくまで個人の自由ではあるものの、
「寄付が嫌だ」と声を上げるのは、なんとなく角が立つ…
と、人間関係を気にして精神的にストレスになる人も多いようです。
強制的な寄付を求めるのは違法として裁判になったことも…
「寄付はあくまで個人の自由、強制されるべきものではない」
という正当性を裏付けるかのように、
自治会費に寄付金を自動的に上乗せして集めることは違法だ!
として、
2006年には滋賀県甲賀市の住人が裁判を起こしたこともありました。
判決でも「寄付はあくまで任意である」ことも鮮明になっています。
自治体の課題として、人間関係のバランスや各負担の重さのせめぎ合いになっているのは確かなようですね。
自治会通じた寄付集め、ぬぐえぬ強制性 募る側の事情は:朝日新聞デジタル https://t.co/nnjaHznv3S
— Life Is Beautiful (@LifeIsB79799907) July 3, 2021
また町内会費とともに赤い羽根の募金集めに来るらしい。断るのもしんどいけど断る。行政と変わらない組織が半ば強制的に集めるなんておかしい。募金なんて自分がしたいときにしたい団体にするものだ。
— もぐ🧈 (@mogurintan) October 8, 2020
田舎の村八分文化とか未だにあるらしい。皆と違う事をやったり、赤い羽根募金を断るだけで、白い目で見られて仲間外れにされたりとか。陰湿ですね。
— ポイズン (@poisonspit1234) August 1, 2020
今月じゃなかったらいいのにな…
自栄会の年会費と、日赤募金・赤い羽根共同募金・年末たすけあい募金の一括集金……一番タフな月にまとまって来るとは💦
— 伊瀬たけし(闘病中のびびびすと)14・紺碧の稲妻 (@Takeshi_ICE) May 7, 2019
まとめ
日本赤十字社は寄付金だけで運営している民間団体。毎年5月を「赤十字増強運動」としている
厚労省所管で「赤い羽根募金」の代名詞。毎年10月を「赤い羽根募金」、12月を「歳末助けあい募金」としている