青森県は国産にんにくの約何%を生産してる?
日本で流通している「にんにく」は、約6割を輸入に頼っていて、ほとんどは中国からの輸入品。
そして、のこり約4割の日本産(国産)は、どの県の「にんにく」を食べているのでしょう?
こたえはズバリ青森県産。
青森県産にんにくは、国内総生産量の4分の3を占めていて圧倒的なシェアを誇っています。
具体的な数値では、平成25年産の青森県での出荷量は9,940t、
国内出荷量の約7割を占めています(全国14,500t)。
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青森県がにんにくの産地なのはなぜ?
青森県で栽培されるにんにくは、雪のような白さで大玉で一片が大きく甘みが強いのが特長。
まるごと素揚げにするとホクホクとして、にんにくの甘みも感じられますよね!
青森県が、なぜ日本一のニンニク産地になったのかというと、
- 寒い気候がニンニク栽培に最適
- 一年を通じて出荷できる
という特徴があるためです。
青森県で栽培されている栽培品種は、『福地ホワイト六片種』が主流ですが、
JA十和田おいらせのホームページによると、
青森県でにんにく栽培が本格的に始まったのは、昭和50年代ごろ。
しかし、最初に青森県田子町でにんにく栽培が始まったのはさらに前の昭和37年。
水田転換政策により昭和40年代後半から全県に拡大していきました。
9月中旬~10月中旬に植え付け、翌年6月下旬~7月上旬に収穫時期を迎えます。
雪の積もる畑の中で越冬し、極寒の中でじっくりと育つことから、辛みが少なく甘みのある味わいになります。
全国的にも珍しい、一年を通じて出荷できる青森県産にんにくですが、
6月の収穫時期にしか味わえない期間限定のにんにくがあります。
それが、乾燥前に出荷する「生にんにく」。
通常、収穫されたにんにくは、通年出荷のための保管用に1か月ほどかけて乾燥させ、
市場やスーパーに出回るにんにくは、乾燥させた白いにんにくが一般的。
いっぽう乾燥させていない「生ニンニク」は、
さらにみずみずしく、香りや味がいっそう芳醇な味わいなんだとか!
「生にんにく」は通常、産地でのみ楽しむことができますが、期間限定品として通販でも購入できますよ!
にんにく生産量日本一の青森県の有名産地は?
国産ニンニクの七割もの出荷量を誇る日本一の産地、青森県。
青森県では、二ンニクのお新香やニンニク味噌など、ニンニクは毎日の食卓に欠かすことができません。
青森の中でも特に有名な2代産地を紹介しましょう!
青森県十和田市
青森県のなかでも特に栽培が盛んな都市が「十和田(とわだ)」。
青森産の約半分は十和田市で生産されています。
▼ニンニクの収穫作業。一気にニンニクを掘り起こしていきます♪
(出典:十和田にんにくホームページ)
八甲田山のふもとに位置する十和田市では、火山灰土の土質が多く、
ニンニクの肥大(大きくなること)や収穫に適した土質です。
ニンニク畑はもともと水田だったところに多いこともあり、土壌はミネラルの鉄分が豊富。
質・量ともに立派な日本一のニンニクに育ちます。
十和田で生産されるニンニクの品種は、最高級品種の『福地ホワイト六片種』。
白くて大玉、そして旨みや香ばしさの強いのが特徴です。
青森県田子町
十和田市のお隣、青森県田子町(たっこまち)で育てられるニンニクも、粒が大きく味と香りが良いと人気です。
田子町で栽培されている品種も『福地ホワイト六片種』が主流で、
冷害をもたらし冷たい風が吹く風土性を逆手にとって、ニンニク栽培で成功しています。
秋に植えられたニンニクは、寒く厳しい冬を乗り越えるために、より多くの栄養を蓄えながら、
じっくりゆっくりと育つため、美味しいニンニクになるのですね。
ニンニクの種類や品種の分類
ニンニクは国内では青森県産が7割以上の圧倒的シェアを誇りますが、
日本全国には、多数のニンニクブランドが存在しています。
「にんにく」は数多く品種改良されているため、
品種や系統を明確に分類するのは困難ですが、主に次のように分類されています。
「寒地系にんにく」と「暖地系にんにく」があります
- 「鱗茎(りんけい:球根部分)」
- 「茎にんにく」
- 「葉にんにく」
- 「芽にんにく」
- 「ホワイト種」
- 「赤にんにく」
- 「紫にんにく」
歴史をたどると、にんにくは朝鮮半島、中国大陸を経て日本に伝来したと考えられます
- 「壱州(長崎県壱岐市)」
- 「平戸(長崎県)」
- 「大島(萩市沖合)赤にんにく」
- 「島にんにく(沖縄)」
など、伝来した際に地域ごとに、ブランドニンニクとしても確立しています
- 「遠州(静岡県)にんにく」
- 「土佐にんにく」
- 「山口の赤にんにく」
- 「宮崎にんにく」
- 「博多にんにく」
青森産にんにく産地や有名ブランドとは?生産量日本一の理由まとめ
日本でもっとも有名なニンニクブランドといえば、青森県産の福地ホワイト六片種。
寒い気候がニンニク栽培に最適で、一年を通じて出荷できるため、
国内総生産量の4分の3を占めています。
現地でしか味わえない「生ニンニク」も、ぜひお取り寄せして楽しんでみてくださいね!
【参考文献】
※1 にんにく│青森のうまいものたち
umai-aomori.jp/season-report/seasonal/garlic_201606.html
(2021年7月時点)
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