先日会社の上司に
「喪中はがきを10枚買ってきて」
とお遣いを頼まれたので、郵便局の窓口でそのまま伝えたところ、
「喪中用ハガキというのは無いですが、みなさん胡蝶蘭柄のはがきを使われます、それでよろしいですよね」
と言われました。
アタマの中は「?」で真っ白に。
ハガキの切手部分の絵柄に意味や違いがあったなんて、知りませんでした…!
危ない危ない、これは社会人のマナーとして知っておかなければと思い、
ハガキの切手部分の絵柄について調べてみました。
官製(通常)はがき絵柄!胡蝶蘭・ヤマユリ・山桜の3つ
官製(通常)はがきには、切手と同じ効力を持つ図柄が印刷されていて、これを
「料額印面(りょうがくいんめん)」
と言います。
そして、料額印面のデザインは
- 「ヤマユリ」
- 「山桜(やまざくら)」
- 「胡蝶蘭(こちょうらん)」
の3つの絵柄があり、用途や目的によって使い分けられます。
①「ヤマユリ」
「ヤマユリ」の紙質は『普通の紙面』なので、手書き用に向いています。
②「山桜」
「山桜」の紙質は『インクジェット用』、パソコンの印刷用に特殊なコートを施しています。
③「胡蝶蘭」
「胡蝶蘭」の紙質は『普通の紙面』。寒中見舞いや喪中欠礼はがきにも利用OK。
④「胡蝶蘭」
もうひとつの「胡蝶蘭」の紙質は『インクジェット用』。寒中見舞いや喪中欠礼はがきにも利用OK。
「胡蝶蘭」だけなぜ2種類?
さきほど紹介したように「胡蝶蘭」の絵柄だけは
- 『普通の紙面』
- 『インクジェット用』
の2つの紙質が色違いで用意されています。
そして、
「寒中見舞いや喪中欠礼はがきにも利用OK」
というのは、郵便局のホームページでも正式に紹介されています
引用:郵便局-通常はがき-
「胡蝶蘭」といえば、本来は法人・個人の対象を問わず“贈り物の花”というイメージがありますが、
なぜ胡蝶蘭柄だけこのように紹介されているのでしょうか。
「喪中はがき」という専用ハガキはもともと存在しない
喪中はがきを出す時は、実は
- 私製はがき(弔事用の切手を貼る)
- 官製(通常)はがき
どちらを使っても構いません。
しかも、
喪中はがき・寒中見舞い用=胡蝶蘭の官製はがきを使うべき!
と決められているわけではありません。
にも関わらず、郵便局の窓口で
「喪中用のはがきをください」と言えば、ほとんどの場合、
「胡蝶蘭柄でいいですよね」と言って準備してくれます。
これは実際に、喪中はがきや寒中見舞いにはがきを選ぶとき、胡蝶蘭柄を選ぶ人が圧倒的に多いため、
“胡蝶蘭=喪中用“
のイメージが定着し、現在暗黙の了解のルール・マナーになっているのだとか。
山桜・ヤマユリを喪中はがきに使うのはルール違反?
もちろん「山桜」と「ヤマユリ」のデザインも、「喪中はがき」「寒中見舞い」として使っても間違いではありません。
ただ「山桜」はとても華やかなイメージで、“あなたに微笑む“などの花言葉もあるため控える方が多いようです。
「ヤマユリ」は落ち着いたイメージで、“威厳・荘厳”などの花言葉はありますが、
紙質はインクジェット用が元々無いので、プリンターで印刷する場合は不向きかもしれませんね。
とはいえ、私は普通紙をプリンターで印刷したとしても不都合は感じたことはないので、
結局はご自身の価値観や判断で、といったところでしょうか。
官製(通常)はがきは切手がいらないハガキ
そもそも「官製はがき」という言葉。
はがきには、
- 私製はがき
- 通常はがき
- 官製はがき
- 郵便はがき
- 郵政はがき
などの呼び方があり、違いがややこしそうですが、
結論から言うと、
「切手を自分で貼る私製はがき」
「切手が最初から印字された、その他のはがき」
の2つに分けられます。
官製はがきは、郵便はがき、郵政はがきとも言われますが、正式には
「通常はがき」(または単に「はがき」)
という名前で統一されて、郵便局やコンビニで売られています。
【私製はがき】
・切手が必要なハガキ
・自分で切手を別途購入して貼るハガキ
【通常(官製・郵政)はがき】
・切手が不要なハガキ
・最初から切手部分が印刷されているハガキ
官製(通常)はがきの切手部分は切り取りして使える?
“消印が無い未使用のハガキの切手部分って、切り取って他の郵便物に貼り付けて投函していいの?“
という素朴なギモン。
先ほど紹介した官製はがきの切手部分「料額印面(りょうがくいんめん)」は、
切り取って使うことはできません。
郵便局で、手数料(一枚5円)を払って新品と交換する必要があります。
いっぽう私製はがきについては、切手の裏に台紙が貼りついているだけですから、
もちろん再利用は可能です。
切手の柄が破れたりしないよう、ぬるま湯につけてそっと剥がせばよいでしょう。
官製(通常)はがきの料金
現在の官製(通常)はがきの料金は、
全国一律で1通63円です。
(※往復はがきは126円)
つい最近までハガキって50円くらいじゃなかったっけ?と思っていたんですけど、
いつの間にかそんなに高くなっていたんですね( ;∀;)
2020年10月1日より値段が
通常はがき62円 →63円
に1円値上がりしています。
官製はがきの一つである「年賀はがき」も、2019年10月1日より63円に。
ですから、昔買った官製はがきで62円と印字されているハガキは、そのまま投函できません。
・1円分の切手を購入して追加で貼る
もしくは
・一枚5円の手数料を払って郵便局で63円の新はがきと交換
が必要になりますのでご注意を。
官製(通常)はがきの切手絵柄(デザイン)は喪中用がある?料金(値段)まとめ
切手代金が含まれる絵柄がもともと印刷されているハガキは、
“官製はがき“・“通常はがき“
と言って、郵便局やコンビニで売られています。
切手部分の絵柄は3パターン
- 「ヤマユリ」
- 「山桜」
- 「胡蝶蘭」
があります。
「喪中専用はがき用」「寒中見舞い用」という専用はがきは存在しませんが、
一般的なマナーとして「胡蝶蘭」だけが“寒中見舞い用・喪中はがき用“に使われています。
絵柄によって用途も違うので、上手に使い分けていきましょう!
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