『にんにく依存症』という医学的な病名はありませんが、
「にんにく依存症みたいに毎日ニンニク食べてない?」
と夫にドン引きされるほど、
オリーブオイル揚げ、ホイル焼き、ガーリックバター、ガーリックチャーハン、醤油漬け…
などなど、にんにく中毒になっている私。
栄養価や健康効果に加えて、何といっても独特のツンとくるニオイのニンニクは、
まさに中毒性の高い食べ物ですよね。
しかーし!!
私のように『にんにく依存症』の人は要注意!
じつはニンニクの食べすぎは、思わぬ体の不調を招くことがあるようです。
- にんにく食過ぎで引き起こす症状
- にんにくの一日の摂取量
- にんにくのニオイ対策
を今すぐチェック!
にんにく食べ過ぎで中毒症状に要注意!
“にんにく料理専門レストラン“
というニンニク料理だけのお店も続々オープンするほど、
みんな大好きにんにくは、スタミナ満点のハーブ。
毎日適量を食べるのは健康に良いにんにくですが、
食べ過ぎると中毒症状を引き起こすことでも知られています。
2020年1月7日放送のTV『ザ!世界の仰天ニュース!』(日テレ)では、
【まさかアレの食べすぎで体調不良!?】
と題して、ちょっとこわ~いエピソードを紹介。
にんにくのホイル焼きをまるごと1玉食べた翌日、
- 急に気持ち悪くなる
- 微熱が出る
- 激しい頭痛とめまい
- 一人で歩けないほどの状態に!
という症状が発症した、若い女性のエピソードが紹介されていました。
幸いにもその女性は、まる2日間、家で安静にしたことで症状は治まったそうですが…
それにしても、ニンニクの食べ過ぎで歩けないほどフラフラになるなんて、ちょっと怖いですよね…!
にんにく依存症で起こる危険な中毒症状6つ
にんにくは、蒸したり、揚げたり、煮たりしてまるごと食べられますし、
肉や魚・パスタの香りづけなど、毎日の料理には欠かせない食材です。
ただ、ニンニクを使った料理は中毒性(依存性)が高く、食べ過ぎてしまうと
- 臭いオナラが出る・体臭が臭くなる
- 気持ちが悪くなり吐き気がする
- 貧血やめまい
- 胃痛・胸焼け
- 下痢・便秘
- 発熱
など、あらゆる不調がカラダに現れ、
本当の中毒(=副作用症状)を引き起こしてしまう場合があります。
代表的な中毒症状を紹介しましょう。
1)臭~いおならが出る!
にんにくの『ニオイ』は調理段階では『ハーブのいい匂い』でも、
食べた後、カラダから排出されるゲップやおならになると『強烈な臭い』になってしまいます。
ニンニクは、殺菌作用がとても強いため、沢山食べると腸内で働く善玉菌を抑えて、
悪玉菌が優位な腸内環境にしてしまうことがあります。
こうなると、腸内で腐敗が進み、ガスが発生しやすくなる上に、臭いのきついおならが出やすくなってしまうのです。
腸内環境は人によって違いがあるので、誰もが必ず悪玉菌が優位になるということではありませんが、
- 胃腸が弱い方
- 便秘気味の方
- 普段からおならが出やすい方
は特に、沢山ニンニクを食べるのは避けた方がよいでしょう。
2)貧血・めまい・頭痛
めまいというのは、血液中のヘモグロビンが減ってしまうことで起こる症状、
つまり貧血です。
よく「血液はドロドロはだめでサラサラがいい」と言われますが、
実はサラサラすぎる血液にも要注意。
血液が流れるスピードが速すぎるサラサラすぎる薄い血液は、
貧血症状のもとになるからです。
貧血は、血液成分の赤血球が減ることで、ヘモグロビンの材料である鉄分が不足している状態。
ニンニクに含まれるアリシン成分によって
“血液サラサラ作用=溶血作用“
が強すぎることで、
大量に摂ってしまうと、血中のヘモグロビンも壊してしまうため、貧血になりやすく注意が必要です。
3)胃痛
特に生ニンニクは刺激が強いため、胃腸にかかる負担も大きくなります。
特に空腹時にんにくを食べると、胃壁を刺激しやすく胃痛を起こしやすいため、普段から胃腸の弱い方は要注意です。
4)下痢・便秘
食べ物の「消化」の第一段階は胃袋で行われます。
刺激の強いニンニクは、その後食べ物が運ばれる「小腸」「大腸」など他の消化管にも支障をきたす場合があります。
- 嘔吐
- 吐き気
- お腹が張る
- 下痢症状がでる
- 気分が悪くなった
- 逆に便秘気味になってしまった
など、こういった症状は全て消化の胃腸機能が乱れることで起こります。
5)発熱
ニンニクは[免疫力を上げる食べ物]として、発熱をともなう風邪や感染症の予防に効果的とされていますが、
じつは反対に、発熱してしまうケースも稀にあります。
理由はニンニクの食べ過ぎによって
肝機能障害
を起こすことがあり、そのせいで熱がでるそうです。
『お酒をよく飲む人は、たまには肝臓を労わりましょう』
と言われるように、肝臓はアルコールなどの解毒作用があります。
肝臓の役割はそれだけではなく、
- 血中のコレステロール値の調整機能
- 体内で栄養をエネルギーに変える代謝機能
- 脳に必要なエネルギー(糖)を蓄える貯蔵機能
などさまざまありますが、肝臓が弱ってしまうと
- 食欲不振
- 発熱・頭痛・吐き気
- 疲労がとれない・身体がだるい
などの症状を引き起こしやすくなってしまうからです。
にんにくを食べて気持ちが悪くなるのはアレルギーの場合も!
ニンニクを少量食べただけでも、すぐに気分が悪くなる人は、
もともとの体質がにんにくアレルギーという
『食物アレルギー(フードアレルギー)』
であることも考えられます。
にんにくアレルギーの症状
食物アレルギーの人は、原因の対象食物を食べると
皮膚・粘膜・消化器・呼吸器
など広範囲にわたって体のさまざまな場所にアレルギー反応が起こり、
大人になってから急に発症する事例も少なくありません。
- 腹痛・下痢・吐き気・嘔吐
- 咳・くしゃみ・鼻水・喘息
- 皮膚粘膜の腫れ・かゆみ
- じんましん
- 貧血・めまい
- 頭痛
少量のニンニクでも、食べるたびにこのような症状があらわれる人は、
いちど内科やアレルギー科などの医療機関でアレルギー検査をうけることをおススメします。
にんにくアレルギーと診断された人は、
ニンニクを食べること自体を控えなければいけません。
人によってアレルギー反応の症状はさまざまですが、
お菓子や加工食品にもニンニクが使われていることも少なくないため注意が必要です。
にんにくの一日の適量
何でも食べすぎはよくない…と分かっていても食欲をそそるニンニクの香りは魅力的。
しかし、1日あたりの適量は思ったより少ないかも…
1日の目安は1片を5~7gとして3~4片、多くても10片以内がよいとされています。胃腸への刺激が強くなる空腹時、また体調が悪いときなどは食べるのを控えた方がよいでしょう。
※1
にんにくの効能は適量であれば健康に有効ですが、食べ過ぎると害になります。適量の目安は次の通りです。
•生にんにく(おろしにんにく) 1片/1日
•火を通したにんにく 2~3片/1日
※2
まとめると、一日のニンニクの適量摂取量は
- 生ニンニク(おろしにんにく)…1片
- 加熱した場合…3~4片
- 多くても10片まで
となりますが、ただし子供や胃腸の弱い人は刺激が強いためこの半量とされています。
生にんにくと加熱したにんにくの違い
なぜ、加熱したニンニクの方が量は沢山食べても良いのでしょうか。
生のニンニクは、食べるとピリっと刺激が強いのに、
揚げたり焼いたりすると味がマイルドになりますよね。
ニンニクの匂いの正体は
「アリシン」
といって硫化アリルという化合物の一種。
アリシンは、特にニンニクに多く含まれていて、強力な殺菌作用があり、
ねぎ・ニラなど香りの強い野菜の共通成分です。
アリシンは熱に弱く水に溶けやすい性質
アリシンは、次のような健康効果が期待できます。
- 疲労回復
- 血流を改善
- 感染症を予防
- 食欲増進効果
- 生活習慣病を予防
- 血糖値の上昇を抑制
「ニンニクを食べるとスタミナがつく」と言われるのは、アリシン成分が豊富だからです。
ただアリシンは熱に弱く水に溶けやすい性質のため、加熱するとこれらの効果は弱まり匂いも減少します。
にんにくの副作用を引き起こさないための事前の対処法
ニンニクは刺激が強いしニオイも気になるけど…やっぱり美味しいニンニク!
ついつい食べ過ぎてしまったらどうすればいいのでしょうか。
アリシンによる強い殺菌作用で胃腸が荒れて、大腸にある善玉菌まで退治されてしまうことが、主な症状を引き起こす原因となっていました。
ですから胃の粘膜をまもり、胃腸内の善玉菌が増えるような食べ物を摂取すればいいのです。
牛乳やヨーグルトで胃腸を保護&臭い消し対策
ニンニクは、牛乳やヨーグルトなどの乳製品と一緒に食べるのがおすすめです。
胃腸を保護しながら、善玉菌を多く取り入れられるため、善玉菌の低減を防ぎ、同時に胃腸の荒れを防いで、ニオイ消しにも役立ちます。
善玉菌を増やす食品としてはヨーグルトが代表的ですが、他にも
チーズ、納豆、キムチ
などの発酵食品も善玉菌を増やしてくれる作用を持っています。
ただ、普段から下痢気味の人は、牛乳の乳糖を分解できない体質が原因である事も多いため、
自分の体質と相談しながら様子をみることが必要です。
にんにく依存症で中毒症状に!食べ過ぎで発熱や頭痛になる?まとめ
ニンニクは、そのまま揚げたり蒸したり焼いたり、肉や魚・パスタの香りづけなど、毎日の食卓に欠かせない食材です。
スタミナ満点のニンニクを、健康維持のために毎日食べることは良いですが、
量や体調によっては逆効果になってしまいます。
ニンニクの
「アリシンの効果・効能」
を最大限に生かすためにも、ほどほどの量でおいしくいただきましょう!
【参考文献】
※1医師が回答 にんにくは食べ過ぎると体に悪い?│日本放送
news.1242.com/article/212965
※2 ニンニクのちょうど良い摂取量│tenki.jp/
tenki.jp/suppl/yamamoto_komo/2016/07/08/13621.html
(2021年7月4日時点)
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