ポリフェノールとは、一言でいうと、植物が持つ苦みや渋み・色素成分の総称です。
身近な食品だと、
ワイン(ブドウ)、コーヒー、チョコレート、お茶(緑茶・紅茶)、ブドウ、バナナ、大豆、ごぼう
といった、フルーツ、豆類、茶葉、野菜など、あらゆる植物に含まれているので、
ポリフェノール自体は珍しいものではありません。
自然界に5,000種類以上あると言われるポリフェノールは、
抗酸化作用が強いため、摂取することで、動脈硬化など生活習慣病の予防が期待できます。
ポリフェノールの種類や、健康への効果などもご紹介!
ポリフェノールとは?
ポリフェノールは、自然界に5,000種類以上あると言われ、ほとんどの植物に含まれています。
ポリフェノールとは、一言でいうと、植物が持つ苦みや渋み・色素成分の総称。
ポリフェノールは、植物が光合成のときにつくる糖の一部が変化したもので、
植物がもつ苦味や渋味、色素の成分やアクなどを総称してポリフェノールと呼んでいます。
ポリフェノールの効果といえば抗酸化作用
ポリフェノールは、いわば、植物が自らを守るために、自然に身に着けた防御装置のようなもの。
虫などの攻撃や、紫外線を浴びて発生する活性酸素を無毒化する働きを持っているので、
人間が摂取することで、強い抗酸化作用を発揮するのです。
活性酸素とは?
活性酸素とは、酸素が変化した物質のことで、
人が体内に酸素を取り込むと、代謝の過程でその一部が必ず活性酸素に変化します。
人が老化していく一番の原因は活性酸素と言われていて、
体内で増えすぎると細胞を傷つけたり、動脈硬化や老化を加速させてしまうのです。
人間も植物も、生きていくうえで避けて通れない活性酸素ですが、
これをなるべく減らすような効果を発揮してくれるのがポリフェノールなのです。
ポリフェノールの種類!色素で分けると7色
ポリフェノールは、色素で分けると、以下の7色。
どの食材も、特別なものではなく、身近な食材ばかりです。
それぞれの色を、バランス良く摂取することが望ましいとされています。
シソ、インゲン、オクラ、レタス、キュウリ、キウイ
長ネギ、ハクサイ、キノコ、ワサビ、ショウガ、ニンニク、ゴマ、大豆、リンゴ
データ参考:「発掘あるある大事典」第132回『食材選びで肌が若返る』2006.11.5放映)
ポリフェノールの代表的な8種類!フラボノイドとの違いは?
自然界には5000種類以上のポリフェノールが存在するため、すべてを紹介するのは難しいですが、
あなたも一度は耳にしたことがある、健康番組などでもよく紹介される代表的な8種類を紹介します。
- フラボノイド
- アントシアニン
- タンニンカテキン
- クロロゲン酸
- カオマスポリフェノール
- 大豆イソフラボン
- クルクミン
- ショウガオール
フラボノイド≒ポリフェノール
「口臭予防にはフラボノイド入りガム」としてよく名前が聞かれるフラボノイド。
ガムに使われるフラボノイドといえば、緑茶のカテキン成分であることが多いですね。
フラボノイドは、ポリフェノールの中でも、あらゆる植物色素の総称で、より大きな化合物グループの代表例。
フラボノイドの数は4,000種類以上あるため、広範囲の意味で、
フラボノイド=ポリフェノールとほぼ同じ意味合い
で使われます。
緑茶に含まれるカテキンや赤ワイン、ブドウの果皮に含まれるアントシアニン、
ごまのセサミンもフラボノイド系に分類されます。
《フラボノイドが多い食品例》
- イソフラボン…大豆、きなこ
- ケルセチン…たまねぎ、りんご、エシャロット
- カテキン…緑茶、抹茶、小豆、ココア
- アントシアニン…赤ワイン、ブルーベリー、黒豆
- セサミン…ごま
- テアフラビン…紅茶
- ヘスペリジン…柚子、温州ミカン、レモン
- ルテオリン…ピーマン、春菊、セロリ
- ナリンギン…グレープフルーツ、はっさく
- タンニン…れんこん、お茶
引用:健康長寿ネット
アントシアニン
アントシアニンは、主に紫色の色素のポリフェノール。
赤ワインにふくまれる。ぶどうやブルーベリーなどのベリー類、
野菜のナスや紫いもなどに多く含まれる成分で、特に眼精疲労を回復し視力改善の働きがあるとされています。
1991年に、フランスの学者が、
「フランス人が脂肪の多い食事をしているのに、米国人より心臓疾患が少ないのは、赤ワインをよく飲むからだ」
という学説が出て以来、
世界的な赤ワインブームになり、一躍ポリフェノールは脚光を浴びることになりました。
タンニン(カテキン)
ポリフェノールの成分で、お茶に限って言えば、「タンニン」と「カテキン」は、ほぼ同じ成分のことを言い、
お茶(主に緑茶や紅茶)の渋み成分のこと。
緑茶に含まれるカテキンの成分のほとんどはタンニンのため、「緑茶タンニン」とも言い、強い渋みが特長です。
カテキンは、体脂肪を燃焼させる効果でダイエットをサポートしてくれるだけでなく、
ウィルスなどが体内に入るのを防いでくれるため、風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも効果的とされています。
クロロゲン酸(コーヒー・ゴボウ)
クロロゲン酸は、コーヒーの褐色や苦味、香りのもとになる成分。
コーヒーの生豆には、ポリフェノールの一種、クロロゲン酸が多く含まれています。
コーヒーを飲むことで、体内の炎症を抑え、LDLコレステロールを低下させて脂肪燃焼効果を高めるといわれたり、
がんや糖尿病、動脈硬化などの予防に有効という、コーヒーの健康効果が相次いで報告されていますが、
クロロゲン酸などのポリフェノールが持つ抗酸化作用が寄与しているのではないかと、注目を集めています。
また、ごぼうを切って水にさらすと黒っぽいアクが出てきますが、じつはこのアクの正体もクロロゲン酸。
ごぼうの抗酸化能は野菜の中でもトップクラスですが、
このアク抜きをしすぎてしまうと、実はせっかくの栄養とおいしさがも逃げてしまいます。
カカオマスポリフェノール
カカオマスポリフェノールは、名前の通りチョコレートの原料であるカカオ豆に含まれている特有の成分。
英語の頭文字を取って「CMP」とも呼ばれます。
非常に強い抗酸化作用があり、悪玉コレステロールの発生を抑えて血液をサラサラにして
動脈硬化を予防が期待できるといわれています。
大豆イソフラボン
ポリフェノールのイソフラボンの中でも、特に有名な大豆イソフラボン。
大豆イソフラボンは、大豆、特に大豆胚芽に多く含まれる成分で、
女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをすることから、
別名「植物性エストロゲン」とも呼ばれるほど、骨粗しょう症や更年期障害の改善に効果があるといわれています。
クルクミン
クルクミンは、うこん(ターメリック)に含まれる黄色の色素成分。
クルクミンは、肝臓の解毒機能を強化する作用を持っていて、
肝機能を向上させ、コレステロール値を低下させる効果があります。
ショウガオール
ショウガオールは、ショウガの辛み成分。体をあたため血行を良くする効果があります。
ポリフェノールの種類や数と効果効能は?フラボノイドとの違いまとめ
体の老化防止にとても有効なポリフェノールの抗酸化作用。
ポリフェノールの多くは、食べてから30分ほどで効果や作用があらわれますが、その効果は、たった2-3時間ほど。
少しずつでも、いろんな種類の野菜やお茶や果物を、毎食摂ることが、ポリフェノール効果を発揮させるコツです。
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