一億年前の恐竜達も食べていた、必ず北向きに咲く神秘的な花があるとしたら…
見に行きたくなりませんか?
早春の頃から咲きだすモクレン(木蓮)の花たちは、春を告げる花のひとつ。
モクレン(木蓮)は英語で
“Magnoliaマグノリア“
と言って、日本には中国から伝わったと言われています。
木蓮の中でも、白くて丸いたまごのような形をしたハクモクレン(白木蓮)のそばには、
見た目がそっくりなコブシ(辛夷)の花も。
ハクモクレン(白木蓮)とコブシ(辛夷)の見分け方や花言葉などを紹介します。
モクレン(木蓮)とは?
モクレン(木蓮)は字のごとく、枝の上に蓮の花が咲いているような丸い花の形をしています。
かつてはラン(蘭)にも似ている姿から
「木蘭(モクラン)」
と呼ばれていたことも。
モクレン(木蓮)の原産国は中国ですが、日本では平安時代にすでにあったと書籍に記録が残っています。
モクレンの仲間はアジアを中心に、約100種類以上は分布していると言われています。
科・属名 | モクレン科・モクレン属 |
英名 | Magnolia(マグノリア) |
原産地 | 中国 |
開花期 | 3~5月 |
花のもとの色 | 「紫」 |
別名 | シモクレン(紫木蓮)・モクラン |
旬の季節 | 春 |
モクレンは英語でマグノリア
樹高・花の形、色は種類によってさまざまありますが、モクレン属の植物を総称して
と呼びます。
ちなみに“マグノリア“は、18世紀のフランスの植物学者ピエール・マニョル(Pierre Magnol)の名前にちなんでいます。
一般的にモクレンは「紫」だけど…
モクレン(木蓮)といえば、白木蓮(ハクモクレン)の白い花が有名ですが、
もともと外側は赤~ピンク色。 内側は白の外側と内側の コントラストが美しい花。
▼シモクレン(紫木蓮)
園芸界では「モクレン(木蓮)」というと、
一般的には『紫の花』の低木(3~5m)、「シモクレン(紫木蓮)」のことを意味します。
対して、白いモクレンの品種は「ハクモクレン(白木蓮)」という高木(10m以上)。
他には同じモクレン属で日本産の「コブシ(辛夷)」もポピュラーですね。
「シモクレン(紫木蓮)」
「ハクモクレン(白木蓮)」
「コブシ(辛夷)」
これらはすべてモクレン属(マグノリア)の仲間ですが、
時代とともにだんだん混同&簡素化されて、すべて
「モクレン(木蓮)」
と呼ばれる事もあります。
モクレン属(マグノリア)全般の花言葉
モクレン(マグノリア)全体の花言葉は
『自然への愛』
『崇高』
『持続性』
『忍耐』
マグノリアの英語の花言葉
『love of nature(自然への愛)』
『nobility(崇高)』
『perseverance(忍耐力)』
『dignity(威厳)』
『dignity(尊厳、品格)』
花言葉の由来・モクレンは恐竜も食べていた?!
『自然への愛』というモクレンの花言葉は、春に花と葉を一気に芽吹かせる姿に由来しています。
驚くべきことに、モクレンの木は恐竜が生きていた白亜紀(約9,500年前)の地層からも植物化石が発見されていて、
世界最古の花といわれています。
その頃から変わらずに美しい花を咲かせていることから
『持続性』
という花言葉も付けられました。
続いては、モクレンの代表格といえば
この二つも押さえておきましょう
ハクモクレン(白木蓮)の花言葉
『高潔な心』
『慈悲』
日本では、「モクレン」といえば紫よりも白のハクモクレンの方が一般的にはポピュラー。
樹高が比較的高く、10~15mに生長し、3月頃~4月頃に白い花を咲かせます。
春の訪れを待ち望むように咲く姿から、
原産国の中国では
「望春花」
という別名を持っています。
必ず北向を向く指南針・コンパスフラワー
ハクモクレンは、必ず上か斜め上向きに咲き、暗くなると閉じる習性があります。
なぜなら、シモクレンの蕾(つぼみ)は日の当たる南側が脹らんでくるため、
先端が北側に倒れるからです。
ハクモクレンの別名は「コンパス・フラワー」。
森で道に迷ったら、シモクレンの花が方角を教えてくれます。
迷い人を『慈悲』の優しい心で正しい方向に導いてくれる花なのですね。
コブシ(辛夷)の花言葉
『友愛』
『愛らしさ』
『歓迎』
日本原産のコブシは、ハクモクレンとよく似ていますが、花がひと回り小さく、
花びらが、上・横・下、あっちこっちを向いています。
和名 | 辛夷(コブシ) |
原産地 | 日本、韓国済州島 |
見ごろ時期 | 3~5月 |
学名 | Magnolia kobus |
英名 | Kobushi magnolia, Northern Japanese magnolia |
別名 | 田打ち桜(タウチザクラ)・山蘭(ヤマアララギ) |
小さめのつぼみ(蕾)が子供の「握りこぶし」に似ていることに由来します。
大きく開く様子は、手のひらを広げて「いらっしゃい」と歓迎してくれているようです。
花言葉は、そんなコブシのフレンドリーなイメージにぴったり。
日本の「おもてなし」の心にも通じている感じがしますね。
マグノリアの香りは精油でも楽しめる
モクレン属の花木の香りは、一言で言うと“上品・柑橘系でさわやか“。
甘くて豊かな香りは、
『マグノリア(Magnolia)』
の名称でアロマオイルや香水、ディフューザー が販売されています。
ブルガリ BVLGARI スプレンディダ マグノリア 香水 レディース 人気 【メール便送料無料】
一般的には
「タイサンボク(泰山木)」
というモクレン科の仲間から抽出したものが主流になります。
元気がほしいときリフレッシュできる気分高揚作用がある
とされ人気の香りの一つです。
モクレン・ハクモクレン・マグノリアの違いと花言葉!英語では?まとめ
モクレンの仲間はアジアを中心に分布していて、樹高や花の形、色は種類によってさまざまですが、紫も白もコブシも、すべてモクレン属(マグノリア)の仲間です。
日本では、桜や梅に比べると花姿は地味かもしれませんが、
花言葉や、1億年も前からずっと咲きつづけていること、そして平安時代からすでに日本で栽培されていたこと、
などを知るととても愛着が湧いてきませんか。
春は一度モクレンの木の前で足をとめて、花の姿や香りを楽しんでみてくださいね。
花言葉関連記事
コメントを残す