冬から春にかけて白や黄色の花を咲かせる水仙の花。
あぜ道などでもよく見かける花の一つですね。
そんなに派手ではないけれど、どこか上品で気品ある雰囲気を感じさせる「水仙」に思わず足を止め、
独特な香りに顔もほころびます。
水仙の学名「Narcissus ナルキッソス」は、ギリシャ神話に登場する美少年「ナルキッソス」に由来し
水仙の花言葉である「自己愛」=「ナルシスト」の語源にもなっています。
水仙には、一体どんな花言葉や由来があるのでしょう。
水仙の英名「ナルシサス」の語源は「ナルキッソス」!
水仙の英名「Narcissus(ナルシサス)」
そして
自己陶酔、自己愛が強い人を意味する「Narcissist(ナルシスト)」。
ナルシサスとナルシストは、どちらもギリシャ神話の中に出てくる美少年
「Narkissos (ナルキッソス)」
から来ています。
▼ご紹介します。こちらの細マッチョな方がナルキッソスさん…w
安心してください、履いてます笑
そして、日本語の
「水仙(すいせん)」
という漢名は、
中国の古典に書かれている
“仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙”
という一節があり
スイセンが
水辺にいる仙人の姿のようだったから
に由来します。
水仙の花言葉は怖いギリシャ神話に由来?
水仙にはいくつか種類や色がありますが、全体的の花言葉は
「自己愛」「うぬぼれ」
「ナルシスト」「気高さ」
じつは、水仙の花言葉は、さきほどのギリシャ神話の美少年「ナルキッソス」の物語に由来しています。
▼たびたびこの方が「ナルキッソス」
洋服を着ている細マッチョなナルキッソスさん、何やら水辺をのぞき込んでいる様子ですね。
これは何をしているのかと言うと、
『水辺に写った美しい自分に見とれている画』
なんです…( ;∀;)!笑
モテすぎたナルキッソスの悲しき自己愛物語
美少年「ナルキッソス」神話が、どうやって水仙の花言葉の由来となったのか、簡単に物語を追ってみましょう。
↓
言い寄って来た女性達を傲慢な態度で扱い、相手を傷付け、そして自ら誰かを愛そうとはしませんでした。
↓
↓
↓
↓
※諸説アリ
呪いをかけられて、最後は自分を愛しすぎて死ぬだなんて、怖すぎる話。。
ギリシャ神話が由来となった
『自己愛、うぬぼれ、自尊心、気高さ』
のという水仙の花言葉。
どれもナルキッソスの姿そのままですよね。
水仙は水辺をのぞき込むように咲く姿からも、ナルキッソスが水面に映る自分に見とれている様子を思わせます。
水仙の花言葉(黄白紫の色別)
黄色い水仙の花言葉
「もう一度愛してほしい」「私のもとへ帰って」
黄色い水仙の花言葉もギリシア神話の
「豊穣の女神デメテルが、拉致された最愛の娘ペルセポネを奪還しにいく」
というエピソードによるものと言われています。
白い水仙の花言葉
「尊重」「神秘」
とくに日本では、白の水仙は“希望の象徴“とされています。
白という色が神秘的で無垢な美しさを連想するからではないでしょうか。
凛とたたずむ姿は、誰しも神聖な気持ちにさせられます。
紫の水仙の花言葉
水仙には釣鐘水仙(ツリガネスイセン)という、美しい紫色の種類もあります。
ただ、紫色の水仙の個別の花言葉については、情報を得ることができませんでした。
水仙の種類別の花言葉
水仙は色別の他に、種類別の花言葉も存在します。
ラッパ水仙の花言葉
水仙の種類でポピュラーなラッパ水仙は
「尊敬」「報われぬ恋」
という意味の花言葉。
ラッパ状の花冠が立派な形で、尊敬に値すると考えられているようですね。
特に黄色のラッパ水仙は特別の花言葉があり
「心遣い」「あなたを待つ」「自尊」「持って生まれた素質」
という意味もあります。
口紅水仙の花言葉
口紅水仙は白い花びらの中に、口紅のように濃い色の花冠が付く水仙。
まるで口紅を付けている女性の顔のような顔をしています。
そんな口紅水仙の花言葉は
「すてきな装い」「詩人の心」「神秘」。
一見華やかに見えますが、無邪気に咲く口紅水仙は、とってもおしゃれ。
まさに「すてきな装い」に見えます。
その他(日本水仙・八重咲水仙・房咲水仙に)の花言葉
日本水仙の花言葉は「自己愛」「神秘」。
水仙全体の花言葉に加えて、白い花言葉を足して奥ゆかしさを表現したような意味です。
八重咲水仙は「田舎の幸福」。
房咲水仙には「思い出、記念」という花言葉があるのだとか。
種類ごとに花言葉を持っている水仙、それだけ日本に広く根付いて、深く人々に愛されている花ということですね。
[自己愛][うぬぼれ]はいい意味・悪い意味?
水仙の花言葉である
「自己愛」「うぬぼれ」
「ナルシスト」「気高さ」。
これらはもしかしたら、“ちょっと印象が良くない言葉”と思われることが多いかもしれません。
その理由は、これらの言葉が、
- ナルキッソスのように高慢な態度
- わがままし放題に振る舞う態度
という印象に繋がってしまいがちだからだと思います。
「希望」という花言葉も
少しイメージが良くない水仙の花言葉を紹介しましたが、
実はもう一つ、ポジティブで素敵な意味の花言葉も水仙にはあります。
それは
「希望」
という花言葉です。
早春に輝くように咲き誇る水仙は、まさに「希望」のシンボルのような花ですね。
花言葉は捉え方次第!
水仙の花言葉の「自分を愛する」というのは、簡単なようで結構難しいこと。
自信のオーラがみなぎり心が満たされているからこそ、
他人にも同じように大切に接することが出来るのだと思います。
ですから、水仙を誰かにプレゼントとして渡す場合は
花言葉を踏まえたうえで
「自分に自信を持って!君なら大丈夫!」
という、自分なりの応援メッセージもプラスして伝えてあげるといいかもしれません。
水仙とは
スペインやポルトガル、北アフリカなど地中海沿岸に主に生息している、ヒガンバナ科の球根植物、水仙。
水仙の仲間は約30種類以上あるとされています。
香りの良い春の草花として昔から親しまれていて、甘い香りは、天然香料として香水にも使われています。
属名 | ヒガンバナ科スイセン属 |
学名 | Narcissus ナルキッソス |
和名 | 水仙(スイセン)・日本水仙(二ホンズイセン) |
別名 | ナルシサス・雪中花(セッチュウカ) |
英名 | Narcissus, Daffodil |
原産地 | スペイン、ポルトガル、地球海沿岸、北アフリカ |
色 | 黄・白 |
開花時期 | 12月~4月 |
誕生花 | 1月2日(黄)、1月3日(白)、1月4日(白、黄)、1月13日(白)、4月3日(黄) |
日本には、「ニホンズイセン」が古くに中国から渡来したといわれています。
学名の「ナルキッソス」は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来します。
比較的暖かい海岸近くで野生化し、越前海岸の群落が有名で、福井県の県花にもなっています。
水仙(スイセン)の黄・白・紫の色別の花言葉!ナルシストで怖い由来?まとめ
水仙の花言葉の由来になった神話や、言葉の意味について紹介しました。
神話にはもちろん諸説ありますが、考えるととても奥深いものがあります。
春先に、雪解けを喜んでいるかのように無邪気に咲いている水仙の花を見つけると、心が和みます。
そんなチャーミングな姿とは裏腹に少し怖い花言葉もある水仙ですが、
ポジティブな「希望」という花言葉とともに、花を楽しんでみてくださいね。
道を歩いていていれば何気なく出会える水仙も、ちょっと違った視点から鑑賞しつつ、
大切な方とのコミュニケーションの話題の一つになれば幸いです。
▼水仙は美しいですが、食中毒も発生しています▼