椛・紅葉・楓のもみじ/こうよう/かえでの違いと使い分け!黄葉の読み方も!

紅葉

 

紅葉こうようといえば秋の風物詩。

紅葉もみじ狩りに行こうと計画しておられる方も多いと思います。

ふと気になりましたが、

“もみじ“と書いて「紅葉・椛・黄葉」
“こうよう“と書いて「紅葉・黄葉」
“かえで“と書いて「楓」

とパソコンで文字変換されますが、漢字の違いは一体何なのでしょう。

・品種や成長過程で違う?
・同じものだけど呼び方が違うだけ?

改めて考えると「?」が沢山。

紅葉狩りを楽しむための、ちょっとした豆知識についてまとめました。

「椛」=もみじの漢字の意味

 

まずは「もみじ」の漢字の意味の違いから!

 

パソコンで「もみじ」を漢字変換すると、

  • 「椛」
  • 「紅葉」
  • 「黄葉」

の3通りが表示されるのはなぜでしょうか。

 

「椛」は国字

 

「木」と「花」から成り立っている「椛」という漢字。

 

辞書の漢和辞典(『旺文社 漢和辞典〔第五版〕』)によると

「椛」(訓読み:もみじ)

という国字(日本で作られた漢字)で、準1級レベルの漢字として登録があります。

 

「椛」の意味2つ
  1. 植物の「もみじ」。もみじの木
  2. 木の葉が赤く色づく「もみじ」

 

上記のように、「もみじ」という言葉自体には

  1. 「もみじの木」そのもの
  2. 木の葉っぱの色が、赤や黄色にく色づく様子

 

という2通りの意味があります。

ただ、葉の色が赤や黄色に変わる様子を、一般的には

「紅葉(こうよう)」する
「黄葉(こうよう)」する

と表現するため、「椛」という漢字は、どちらかと言うと

  1. 「もみじの木」そのもの

の、植物名としての「モミジ」(イロハモミジなどカエデ科の植物、掌のような葉の形そのもの)のみを指すイメージが強くなっています。

 

「紅葉」「黄葉」のもみじ/こうようの意味の違い

 

一番混同するのが、

「紅葉」⇒ “もみじ“ “こうよう”

「黄葉」⇒ “もみじ“ “こうよう”

と、どちらも読み方が重なる場合。

 

とくに「紅葉」の方は、

  • 「紅葉(もみじ)」…鹿肉の別名
  • 「紅葉(もみじ)」…家紋の種類
  • 「紅葉襲(もみじがさね)」…平安時代にはじまった、女性着の配色美

など、より多くの意味を持っているようです。

 

まずは、紅葉(こうよう)と紅葉(もみじ)。

漢字は同じですが、読み方で意味が違ってきます。

 

紅葉(こうよう)とは

紅葉(こうよう)とは

秋になって葉が紅色に変わること。またその葉。黄葉を含めていうこともある

-goo国語辞書-

紅葉(こうよう)とはつまり、落葉樹の葉の色が変わる自然現象のこと

特定の植物に限らず、秋の季節に色が変わる多くの植物に対して全般的に使われる言葉です。

もみじ かえで

 

紅葉(もみじ)とは

紅葉(もみじ)とは

1.カエデの別名・その葉
2.または、秋に草木の葉が赤や黄色に色づくこと。また、その葉。

-goo国語辞書-

「色づく現象のこと」という点では紅葉(こうよう)と同じですが、

紅葉(もみじ)はカエデの別名、または特に赤く色付いた葉そのものを表すことが多いです。

 

紅葉は「黄葉」と漢字をあてることも

 

「もみじ」や「こうよう」は、「紅葉」のほかに「黄葉」の漢字をあてることもあり、

こちらも秋に葉の色を変える現象、あるいは葉の色を変える樹木全般を指す言葉として使われます。

 

葉の色の変化を表すことば

 

黄色や褐色に変化することを、色別で表現することもあります。

  • 紅葉(こうよう)→紅い葉に変わること
  • 黄葉(こうよう・おうよう)→黄色の葉に変わること
  • 褐葉(かつよう)→褐色葉に変わること

 

楓(カエデ)と椛(モミジ)の植物上の違い

 

楓(カエデ)と椛(モミジ)の植物上の違いにつて見てみましょう。

カエデ(モミジ)とは…

一般にカエデと呼ばれている樹木はカエデ科カエデ属の、主に北半球の温帯に分布している150種を総称したもの。

特に、東アジアを中心に日本に約20種、中国に約30種が分布し、北アメリカ、ヨ-ロッパにまで広がっています。

主に落葉高木で切れ込みのある葉をつけていますが、まれに常緑性のものや切れ込みのないものもあり、葉を対生につけるのが特徴。

園芸品種が多く特に

・イロハモミジ(イロハカエデ・Acer palmatum)

・ハウチワカエデ(Acer japonicum)

など、日本産の種に属する品種が200~400品種といわれていて、園芸の世界では

・切れ込みが深く(葉の)数が多いものを「モミジ」

・浅く少ないものを「カエデ」

と呼んでいます。

「NHK-みんなの趣味の園芸-」より抜粋

 

カエデもモミジも植物の分類上は同じですが、

「もみじ」という分け方は日本特有のもので、葉っぱの形で分けられているようです。

もみじ かえで

引用:森林・林業学習館

モミジとは日本特有のカエデの呼び方

 

カエデとは英語で

【学名:Acer/アケル 】

【一般的に:maple/メープル】

と言われ、

カエデ科カエデ属の木の総称ですが

日本では

葉の切れ込みが深いカエデを「○○モミジ」
葉の切れ込みが浅いカエデを「○○カエデ」

という風に、葉の見た目で使い分けています。

 

植物分類上はこの2つの区別はしませんが、さきほどの

日本産の種に属する品種が200~400品種”

というように、日本はカエデ科植物の宝庫と言われていて

英語では

【Japanese maple/ジャパニーズメープル】

と言われるほど区別されています。

・景色を楽しむ「紅葉狩り」の習慣
・園芸や盆栽の鑑賞用として
・秋の童謡や和歌にのせて

など、昔から色付いたカエデを「もみじ」と呼んで区別しているのは、日本人ならではの繊細な感性を感じます。

 


カエデとモミジの語源

 

楓(カエデ)とモミジ、こちらの語源や由来はどのように言われているのでしょうか。

 

カエデの語源・由来

 

楓(かえで)の語源については、次のように言われています。

葉の形がカエル(の水かき)に似て言うことから

「蛙手(かへるて)」

「かへで」

「かえで」

と変化したと言われています。

もみじと同じく、万葉集にも和歌に蛙手(カエルデ)の表記が見られています。

 

モミジの語源・由来

 

もみじという単語は、もともと「もみづ・もみず」という動詞が由来。

 

平安時代より、ベニバナなどから染料を揉みだし水色に染み出すという言葉を『もみづ』と定義していて、

その言葉が転じて「もみじ」になったと言われています。

(参考:語源由来辞典&もみじかえで研究所)

 

メープルシロップはカエデなの?

 

ホットケーキにかける甘くて美味しい&ヘルシーなシロップといえば「メープルシロップ」ですね!

メープルシロップ

メープルシロップは

「サトウカエデ(砂糖楓、学名:Acer saccharum

の樹液を煮詰めて作ったもので、甘さ控えめなのにミネラルやビタミンも多く含まれる甘味料として、健康食品としても世界中で人気です。

サトウカエデ

サトウカエデ-wkipedia-
 

 

カナダを代表する植物で、国旗にもなっている「サトウカエデ」

canada

カナダの国旗

なぜカナダの国旗はサトウカエデになったのか?というと、

自生していることもありますが、食べ物の無い開拓時代の冬の間、

先住民たちはカエデの樹液をすすって飢えをしのいで生き延びたのだとか。

カエデは、それだけ栄養価も高く、昔から人の暮らしを支えてきたのですね。

 

椛/紅葉/楓のもみじ・こうよう・かえでの違いと使い分け!黄葉の読み方まとめ

 

「椛」の漢字の意味や、「紅葉」についての読み方による意味の違い、カエデとの関係など調べてみました。

「椛」の意味は2つ

  1. 植物の「もみじ」。もみじの木
  2. 木の葉が赤く色づく「もみじ」

⇒「椛」はどちらかと言うと、1のもみじの木そのものの意味が強い。

 

「紅葉」は読み方によって意味が分かれます

  1. 紅葉(もみじ)と言う場合は、カエデ科の植物の別名
  2. 紅葉(こうよう)は、落葉樹の葉の色が変わる自然現象のこと

⇒「紅葉」は「椛」と同じ意味だが、より広い意味で使われている。

楓(カエデ)と椛(モミジ)は、植物の分類上は同じですが、

「もみじ」という分け方は日本特有のもので、和の心が詰まっていて、改めて美しい言葉だなぁと思いました。

緑・黄色・赤・茶色など、色とりどりの葉っぱのグラデーションは美しいものです。

皆さんも、秋の季節にはぜひお近くの紅葉を見に行ってみませんか。

 

紅葉

紅葉(黄葉)や銀杏が赤くなる理由!色づく仕組みや原理・メカニズムも!

2020年6月2日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です