冬はお鍋の季節!
鹿肉は「もみじ鍋」、馬肉は「さくら鍋」、猪肉は「ぼたん鍋」…
近年の「ジビエ」ブームもあり、牛や豚などメジャーなお肉とは違う味を求める食通も多いようです。
希少価値の高いこれらの肉、実は栄養豊富でローカロリーなものが多くダイエットにも最適!
私も一度は味わってみたいですが、でもなぜ、
鹿⇒モミジ、馬⇒サクラ、猪⇒ボタン
なんでしょう?
若い方は「植物の鍋料理?」と天然ぶりを発揮しても「可愛いね~」で許されますが、
40代以上の人は知らなきゃマズイ!グルメなあなたのために、お肉の別名まとめてみました!
この記事でわかること
ジビエって何?
ジビエはフランス語で「gibier」が語源で、狩猟肉のこと。
日本で有名なジビエといえば、シカ、イノシシが挙げられますが、
実は狩猟の対象となっているキジや野ウサギなどの野生鳥獣は、全てジビエとして定義されます。
「狩猟肉」の対比語が「畜産肉」で、牛、豚、鶏肉などのメジャーなお肉を意味します。
鹿肉の別名は「もみじ」!呼び方の由来は?
馬肉、鹿肉、猪肉がそれぞれ別名で呼ばれるようになった背景として、
今から約300年以上前、獣肉を食べることを禁止されていた時代に
『隠語』
として使われていたことに由来する説が一番有力な説のようです。
戦国時代から江戸時代ごろ、僧侶が宗教的な理由で肉を食べられないことや、
徳川綱吉による『生類憐みの令』が定められたことで獣肉食が禁忌とされ、
庶民の間では政府にバレずに流通させるため、そして上流階級を中心に『建て前』として守るために
と、それぞれのお肉に『隠語』が生まれました。
鹿肉その他の説)百人一首や花札?
鹿肉がモミジと呼ばれるようになったのは、他にも説があります。
奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の声きく時ぞ 秋は悲しき
『古今集』 猿丸太夫(さるまるだゆう)
という百人一首の詩に由来しているのではないか、というもの。
現代訳としては、
《人里離れた奥山で、散り敷かれた紅葉を踏み分けながら、
雌鹿が恋しいと鳴いている雄の鹿の声を聞くときこそ、いよいよ秋は悲しいものだと感じられる》
という心情を歌った詩とされています。
他にも、日本のかるたの一種、花札(はなふだ)の10月(花が紅葉)の種札が鹿であることが由来という説も。
鹿肉は生でも大丈夫?生食は法律で禁止?
馬肉は「馬刺し」、鶏肉は「鳥刺し」として生でもポピュラーな居酒屋メニューですよね。
実は2019年9月現在、法律(食品衛生法やそれに基づく規格基準)でシカを生で食べることは禁止されていません。
実際に、「鹿差し」として生の鹿肉を提供している地方もあります。
ですが、国産のシカやイノシシ肉は流通量がもともと少ないため、
平成26年に厚生労働省のガイドラインの中に
「生食はやめましょうね」
と注意書きがあるだけで、法整備はまだまだこれからといったところ。
ただ、2011年4月25日には、鹿肉の生食(刺身)によって
寄生虫の一種(住肉胞子虫 Sarcocystis fayeri) による食中毒の可能性が報告されています。
鹿肉は、他にも、E型肝炎の感染源となることが分かっているので、生食は避けて、加熱調理して食べることが必須です。
鹿肉の味や栄養の特徴
鹿肉の味は、本来あっさりして、くせがなく、様々な料理に応用しやすい食材。
一部で「硬くニオイがきつい」という評価の声もありますが、
これは血抜きが不十分だったり保存状態に問題があることが原因で、
本来の新鮮なシカ肉は、柔らかく匂いはとても穏やかなんです。
鹿肉は、ヘモグロビンなどの鉄分(ヘム鉄)を含むタンパク質を多く含むため、
牛や豚などの畜肉と比較して肉の色が濃い赤をしています。
一般的に高タンパクで低脂肪という栄養の特徴があるシカ肉は、
生活習慣病といった病気の予防につながる食品として注目されています。
とくに北海道ではアイヌ料理として、鹿肉のことを「ユック」と言い
エゾシカ肉を使った「ユックド丼」が有名です。
お次は次の目的まで時間があるので近くのお店でお昼ご飯‼️🍚
その名も「ユック丼」‼️
所謂、鹿肉丼です🤩食べてみるとスゴく柔らかく臭みもなくてとても美味しかったです😋🍴💕ヒンナヒンナ#日本一周 #新型デリカ #写真 #車中泊 #旅行 #観光 #travel #北海道 #ユック丼 #鹿肉丼 pic.twitter.com/g3Lp47GT8s— DELICA-D5@日本一周終了 (@DELICAD51) August 3, 2019
別名を持つお肉はたくさんある!
- 鹿肉 ⇒ もみじ肉
- 馬肉 ⇒ さくら肉
- 猪肉 ⇒ ぼたん肉
と、それぞれのお肉には植物の別名がありました。
植物の例えではありませんが、他にも別名がある食べ物は他にもあります。
食材 | 別名 | 別名の理由 |
すっぽん | マル | 見た目の通り丸い形をしていたことから |
ふぐ | テッポウ | 下手したら当たって死ぬことから |
うさぎ肉 | 月夜(げつよ) | “うさぎに月はつきもの”ということから |
鴨肉 | イチョウ | 銀杏の葉が鴨の足に似ているから |
馬肉 | 蹴飛ばし(けとばし) | 馬は外敵を蹴飛ばして攻撃することから |
猪肉 | 山鯨(やまくじら) | 「牡丹」の由来と同様『隠語』として |
ちなみに、牛肉、豚肉、羊肉などのいわゆる『畜産肉』のには、別名はあるのでしょうか。
こたえはNO。
『畜産肉』は、『獣肉』(=ジビエ)と違って隠す必要がなかったため、隠語も作る必要はなかったんですね。
鹿肉の別名は「もみじ」!呼び方の由来は?味と栄養&生でも大丈夫?まとめ
鹿肉の別名「もみじ」は、お肉の「隠語」としての説が強いですが、
百人一首の「古今集」説のように、山の恵みを必要なだけ、感謝しながらいただくという、
日本人の知恵や風情を楽しむ心も、背景にあるのかもしれませんね!
健康ブーム・グルメブームもあり、これからどんどんメジャーになるジビエ肉。
あなたも是非チャレンジしてみては?
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