大阪はアホ。東京はバカ。
標準語の「馬鹿(バカ)」の都道府県別の方言一覧をサクっとまとめてみました。
「馬鹿」は、アホ、ドジ、マヌケなど、地域によってさまざま言い方があります。
バカ・アホ以外の方言一覧
【バカ・アホ以外の方言一覧】
- 北海道 はんかくさい、まぬけ、あんぽんたん
- 青森 ほんじなし、たふらんけ、ほんつけね
- 岩手 とぼけ、とぼげ、ぼやすけ
- 宮城 ほんでなす
- 秋田 ばがけ
- 山形 あんぽんたん
- 福島 ばが、おんつぁ、たろー
- 茨城 でれ
- 栃木 うすばが
- 富山 だら
- 石川 だら
- 福井 あや
- 山梨 ぬけさく
- 岐阜 たわけ
- 愛知 たわけ、たーけ、うつけ、どじ
- 三重 あんご
- 兵庫 だぼ
- 鳥取 だらず
- 島根 だらじ、だら(出雲地方)
- 岡山 あんごー
- 香川 ほっこ、ほっこまい
- 愛媛 ぽんけ
- 福岡 あんぽんたん
- 佐賀 にとはっしゅ、にとはっじゅ、ふけーもん
- 長崎 とんま
- 熊本 あんぽんたん
- 大分 ばかたん、ひちりん、おたんちん
- 宮崎 しちりん
- 沖縄 ふらー、ふりむん
関西人にとっての「バカ」はキツイ!?
ちなみに、ド関西人の筆者。
とくに大阪人は、大阪人の会話の中では「バカ」という言葉は滅多にでてこないものの、
「アホやな~」「アホちゃう?」「(私)アホみたい」「アホくさ」
などなど、他人にも自分に対しても「アホ」が頻出します。
これは、大阪人にとって「アホ」というのは
- おちゃめ
- 自虐的な意味
- うっかり
- ドジっ子
- 能天気
- のろま
- ありえない
など、意味が広くいろいろなニュアンスがあり、悪い意味だけでなく
真逆の親しみを込めた友好的な印象を受けるニュアンスもあるからです。
とくに、相手に「アホちゃう?」というのは、
「(全くあなたって)しょうがない人ね」みたいな慰めの意味もあり、
言われた方も、むしろ「心配してくれてるんだね、ありがと」という気持ちにさえなります(笑)
逆に「バカね」と言われると、大阪人にとってはキツイ&責められている気持になりますね。
あと、関西人(大阪)では、本当に「頭が悪い」という意味で
「ぱっぱらぱー」
とか
「くるくるぱー」「う〇こたれ」「おたんこなす」
なんかも良く使ってたイメージ。
改めてみると、なんて口の悪いこと!
あとは、、
「あほんだらぁ」
って大阪のガラの悪いおっちゃん(おじさん)が言うイメージもありますが、
もしかしたら、「あほんだら」の「だら」は、
この「ダラ系」に由来していたのかな?と考察してみました(笑)
アホとバカを使う地域はどこで分かれる?
『アホ・バカ分布図』とは、1991年に関西圏の深夜バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』の企画の一つとして放送された、
日本列島上における日本語の「アホとバカの境界線」を探る企画で生まれた地図。
この『アホ・バカ分布図』の影響もあり、
- 「アホ」=関西圏
- 「バカ」=関東圏
というざっくりしたイメージが、すっかり定着しました。
▼『探偵!ナイトスクープ』の敏腕プロデューサー松本修氏の著書▼
大阪はアホ。東京はバカ。境界線はどこ?人気TV番組に寄せられた小さな疑問が全ての発端だった。
調査を経るうち、ホンズナス、ホウケ、ダラ、ダボ…など、境界という問題を越え、全国のアホ・バカ表現の分布調査という壮大な試みへと発展。
最終的に「方言周圏論」にたどり着いた一大プロジェクトを1冊にまとめた本書。
そこに至るまでの過程がミステリ小説を読むような面白さで「バカ」の語源まで解いてみせる。「探偵ナイトスクープ」好きにも楽しめる1冊です。