牡丹の花の別名といえば「二十日草」(はつかぐさ)。
日本やアジア諸国では古くから、別名「花の王様」「百花の王」とも称されてきました。
牡丹原産地の中国では、国花として特別な存在感があり、楊貴妃のシンボルでもあります。
牡丹の花言葉も、一輪だけでボリュームある圧倒的な存在感に、人々が魅了されたことがうかがえます。
いっぽう西洋(英語)の花言葉は、豪華さとは別の魅力も象徴しています。
この記事では、ボタン(牡丹)の代表的な別名や花言葉、中国語や英語の花言葉なども紹介します。
牡丹の別名は二十日草と他には?
ボタン(牡丹)の 別名で代表的なのが「二十日草」(はつかぐさ)。
牡丹はほかにも、たくさんの別名や異名があります。
- 「富貴草」ふっきそう
- 「富貴花」ふきか
- 「百花王」ひゃっかおう
- 「花王」かおう
- 「花神」かしん
- 「花中の王」かちゅうのおう
- 「百花の王」ひゃっかのおう
- 「天香国色」てんこうこくしょく
- 「名取草」なとりぐさ
- 「深見草」ふかみぐさ
- 「二十日草(廿日草)」はつかぐさ
- 「忘れ草」わすれぐさ
- 「鎧草」よろいぐさ
- 「ぼうたん」
- 「ぼうたんぐさ」
など多数。(Wikipediaより)
牡丹の原産地は中国山東省の西北部。
日本には奈良時代頃に伝わったとされ、
当初は薬用として太くなった幹をたきぎにして、根を薬草として利用していたそうです。
日本を代表する歌人与謝野晶子は、牡丹の花を「神秘の花」「熱の花」と称した歌をいくつも詠んでいて、
艶やかな大輪の花を咲かせるボタン牡丹は、古代から文学や美術の世界に影響を与えてきました。
「二十日草」の由来
牡丹の別名の代名詞が「二十日草」と言われる理由は、
かの有名な中国の白楽天(はくらくてん・唐代中期の漢詩人)が
牡丹の花が咲く様子を
“花開花落二十日、一城之人皆如狂“
訳:牡丹の花が咲く20日間ほどは、人々が花見に繰り出し、
花の香りと美しさに狂わんばかりに酔いしれている
と詠んだことに由来しています。
牡丹の花言葉は「王者の風格」
牡丹の花言葉1)「王者の風格」
牡丹全般の花言葉は
「王者の風格」
大輪で豪華な牡丹の花言葉は、かつての皇帝をも魅了したことに由来しているため
“女神”や“女王”ではなく“王者”というのも、まさに花の中の王者(チャンピオン、覇者)、
唐時代からの呼び名「花王」「百花王」から派生したのかもしれません。
見る人に格調高い印象を与え、年上の人への贈りものとしてもピッタリですね。
牡丹の花言葉2)「富貴」「高貴」
牡丹の花言葉には他にも、
「風格あるふるまい」
「富貴」
「高貴」
「壮麗」
などがあります。
花言葉「富貴」「高貴」は、文字通り、富(とみ)も地位も持ち合わせた、格式高い身分という意味。
「富貴」は、中国の儒学者、周敦頤(しゅうとんい)著『愛蓮説』の
“牡丹は花の富貴なるものなり“
の一説に由来しているのだとか。
牡丹の薄い大きな花弁が、絹のようにエレガントに幾重にも重なる様子や、
隋の煬帝や唐の玄宗皇帝らに愛されたという逸話にちなんでいます。
牡丹の花言葉!色別(赤/白/紫/ピンク/黄)では?
牡丹には、さまざまな色の花(赤/白/紫/ピンク/黄)がありますが、
(日本では)色別に花言葉の違いは存在しないようです。
圧倒的で豪華な花姿から、色別に意味を持たせる必要がなかったのかもしれませんね。
ですが、原産地の中国には、色別の花言葉もあるので、参考にしてみてください※1
牡丹の花言葉!色別(赤/白/紫/ピンク/黄)【中国語】
「ボタン(牡丹)」という和名は、中国の花名「牡丹」をそのまま使ったもの。
牡丹の中国語の発音は「ムゥーダァン」で、
この読み方と漢字が日本で広まり「ボタン(牡丹)」となりました。
牡丹は中国の国花
牡丹は、中国では国を代表する花「国花」として圧倒的な存在感があり、
さまざまなお祝いには欠かすことができない花です。※2
鑑賞用として栽培されるようになったのは、5世紀頃の南北朝時代で、
豪華な花を咲かせることもあり、牡丹の花が「花の王」として愛好され、唐の時代には長安で大流行したとか。
牡丹の原産国の中国では、牡丹の別名を「富貴花」のほか、
シャクヤク(芍薬)に似ていることから「木芍药」とも言われています。
牡丹の花言葉(中国語)
- 圆满(完成)
- 浓情(強い愛情)
- 富贵(富)
- 吉祥(幸運)
- 幸福(幸福)
- 雍容华贵(優雅さと贅沢)
- 国色天香(国一の美しさ、素晴らしい香り)
牡丹の色別の花言葉(中国語)
【赤色の牡丹】
- 富贵(富か)
- 圆满(完全&完璧)
【白色の牡丹】
- 高洁(高貴)
- 端庄秀雅(威厳)
- 国色天香(国一番の美人)
- 守信的人(信頼できる人)
【紫色の牡丹】
- 好运(幸運)
- 浪漫(ロマンス)
- 姻缘美满(幸せな結婚)
【ピンク色の牡丹】
- 雍容华贵(優雅)
- 成熟(成熟)
- 含蓄(控えめ)
- 美丽动人(美しさ)
【黄色の牡丹】
- 华贵(豪華)
- 永恒(永遠)
- 大气(雄大)
- 生机勃发(活気に満ちている)
【緑色の牡丹】
- 生命(人生)
- 期待(期待)
- 淡淡的爱(上品な愛)
花色のイメージと花言葉が合っているように感じますね!
牡丹の花言葉!英語名&海外(西洋)では?
牡丹の英名は、Tree peony(ツリーピオニー)。
ただ、同じボタン科の芍薬(シャクヤク)はChinese peony(チャイニーズピオニー)のため
英名は正式には区別ありますが、日常的にはボタン科の植物は、
牡丹も芍薬も区別なく、Peony(ピオニー)という総称で呼ばれることが多いです。
Peony(ピオニー)の花言葉は、
- romance,恋愛
- prosperity,繁栄
- good fortune,幸運
- a happy marriage,幸せな結婚
- riches,富
- honor,名誉
- compassion,思いやり
- bashfulness,恥じらい、はにかみ
などがあります。※3
compassion、bashfulnessは、
かつての西洋人がアジア人の「奥ゆかしい美学」を感じ、
Peony(ピオニー)に例えたことが由来していると言われています。
花弁が隠れるような花姿や、植え替え後はしばらく花を咲かせてくれない性質から、
西洋人から見た牡丹は、アジア人を思い出す花だったようですね。
牡丹の花言葉!怖い意味はある?
牡丹の花言葉は、怖い・悪いなどといった、ネガティブでマイナスな意味は存在しません。
そのため、プレゼントをするときも、マイナスの花言葉を気にすることなく、プレゼントができる花として人気があります。
どの色の花を贈っても喜ばれますので、あなたや相手の好きな色を選ぶと良いでしょう。
牡丹の別名は二十日草!花言葉の色別や怖い意味も?まとめ
牡丹の別名は「二十日草」のほか、「富貴草」「花王」など、豪華で華やかな名前ばかり。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という諺もあるように、
女性の美しさを形容する牡丹の花。
色別に意味を気にする必要もなく、誰にとってもうれしい花言葉の牡丹は、
目上の方への女性へのプレゼントに最適ですね!
【参考資料(海外サイト)】
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