蛍の光り方の違い!ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルの違いや特徴・見分け方は?

蛍鑑賞 種類編-

 

 

発光することで知られる昆虫・ホタル(蛍)は、世界に約2,000種、日本には約40種類が生息しています。

しかも、全てのホタルが発光するわけではなく、

日本に生息している種類のうち、発光するのはせいぜい10種類程度

中でも特に有名なのが

  • ゲンジボタル(源氏蛍)
  • ヘイケボタル(平家蛍)
  • ヒメボタル(姫蛍)

の3種類が国内の代表的なホタルとされています。

ホタル

じつはゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルの3種類は、

身体の大きさや模様、発光色、光り方、飛び方の特徴までそれぞれ個性があるので

知っていれば一目瞭然で見分けることができるんです!

ゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルの和名の由来

 

ホタルの語源は「火照る」とも「星垂る」とも言われます。

 

「火照る」は、英語で蛍を意味する“firefly“と同じ発想ですが、

「星垂る」というのは本当にロマンチック、たくさんのホタルが舞う川辺は、

たしかに天の川のようで見飽きることがありません。

 

ホタルと日本文化との関わりは古く、ホタルが登場する最も古い文献は720年に作られた『日本書記』。

 

日本最古の歌集『万葉集』にもホタルは登場しますが、頻繁に登場するようになったのは平安時代で、

紫式部の『源氏物語』をはじめ、多くの物語や和歌にホタルが登場しています。

「ゲンジボタル(源氏蛍)」
「ヘイケボタル(平家蛍)」
「ヒメボタル(姫蛍)」

はこの時に名づけられたという説が強いですが、

由来はそれぞれ諸説あり、決定的な説は今のところ無いとのこと。

 

先人たちは闇に浮かび上がる幻想的なホタルの光を、切なく燃える恋心や、武士が戦い合う姿に重ねていたようですね。

 

蛍の光り方の特徴と種類の違い!

 

日本を代表する3種のホタルは、それぞれ特徴があるため一目瞭然で見分けることができます。

ホタルの特徴
  • ゲンジボタル ⇒大型で繊細
  • ヘイケボタル ⇒小型で生命力が強い
  • ヒメボタル ⇒ 小さい森の妖精

3種類の特徴をまとめました。飛び方や大きさ、光る特徴までそれぞれ個性があります。

ゲンジボタル ヘイケボタル ヒメボタル
生息域 本州・四国・九州(日本固有) 日本全域、朝鮮半島、中国、シベリア 本州・四国・九州(日本固有)
体長 メス2cm以上、オス1.5cm 1cm(メスやや大) 1cm未満(メスやや小)
見分け方 背に十文字黒模様・四角く角ばった体形 背に縦一線黒模様・丸みを帯びた形 背に黒色の半円形模様・丸みを帯びた形
発光器 メス1・オス2
飛び方 曲線的(円を描くように) 直線的(まっすぐに) ジグザグに
点滅回数 約25~30回/分 約30~40回/分 約40~60回/分
光の色の特徴 淡い黄緑色(一番強い光) 淡い黄緑色(ゆれる光) 金色(フラッシュのような短い光)
産卵数 500~1,000個 50~100個 30~90個
鑑賞時期 5月下旬~7月上旬 6~8月 6月上旬~6月下旬
成虫の寿命 オスは約10日間

メスは約14日間

オスは約7日間

メスは約10日間

オスは約7日間

メスは約3日間

活動時間帯 19:00~21:00頃

23:00頃

2:00頃

19:00~21:00頃

23:00頃

2:00頃

20:00~22:00頃

0:00~明け方頃

※情報はあくまで一般的なものです。厳密には地域や種類、時期によって異なる場合もありますのでご了承ください。

いちばん有名なのは、日本固有のゲンジボタルです。

ヘイケボタルはゲンジボタルとそっくりな容姿ですが、ゲンジボタルより少し小さめ。

体が小さいヒメボタルも日本固有のですが、

ゲンジボタルやヘイケボタルと違い、幼虫のころを陸で過ごし、

主に森の中で生息しているため、めったに見かけることが出来ない種類です。

ゲンジボタルとヘイケボタルの模様の違い

 

ゲンジボタルとヘイケボタルは、具体的な見分け方の図があります。

大きさも模様も全然違いますね。

蛍

引用元:朝倉川育水フォーラム

1.ゲンジボタル(源氏蛍) ⇒大型で繊細

 

ゲンジボタルは、日本のホタルと言えばこれ!と言われるほど有名なホタル。

  • 体長は日本最大
  • 発光は一番強い光

ですので強そうなイメージがありますが、とても繊細できれいな水が流れている川でないと生息出来ません。

背に十字形の模様があるのですぐ見分けがつくのではないでしょうか。

 

ゲンジボタルの光り方動画

 

強い光を放ちながら光る間隔も長く、円を描くように飛ぶので優雅な感じがします。

2.ヘイケボタル(平家蛍)⇒小型で生命力が強い

 

ヘイケボタルは、湿地や水田や用水路、小川などに住んでいて、

ゲンジボタルほど環境に対して繊細な場所でなくても生息できます。

  • 環境汚染下でも一番タフに生きる
  • 生息範囲が広い
  • 活動時期が長い

と言う特徴のヘイケボタル。

丸みを帯びた形をしていて、背に縦一線の黒模様あり、

ゲンジボタルより一回り小さめなので、すぐ区別が出来ると思います。

 

ヘイケボタルの光り方動画

 

ヘイケボタルの発光はあまり強くなく、ゆれるような光を発しながら飛びます。

 

3.ヒメボタル(姫蛍)⇒小さい森の妖精

 

ヒメボタルは、ゲンジボタルと同様、日本固有の種です。

森林内に生息することが多く、山頂や峠のような人が近づきにくい環境に生息しています。

  • 生存期間が短く体も小さい
  • 活動時間も真夜中以降が多い

という特徴がヒメボタルです。

 

ヒメボタルの光り方動画

 

ヒメボタルは、フラッシュをたいたような短い間隔で発光します。

蛍の光り方の違い!3種類の違いや特徴・見分け方まとめ

日本にいる3大ホタルについて色々と調べてみました。

それぞれ個性的で、名前と特徴が色んなロマンを感じさせてくれますね。

彼らが発する淡い光は、昔も今も、私たちの心をつかんで離しません。

ロマンチックなホタルの光を眺めながら、風情ある夏の夜を過ごしてみませんか?

※ホタルのオスとメス違いと見分け方はこちら

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