“若返りのホルモン”として注目されている「DHEA」をご存知ですか?
DHEAは、男性ホルモンの「テストステロン」、女性ホルモンの「エストロゲン」の原材料となるホルモンです。
青魚のアブラに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸) と名前のアルファベットが似ていますが、まったく別物。
DHEAを補える食べ物や食品、サプリメントはあるのでしょうか。
DHEAとは
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は副腎などで作られるホルモンのひとつ。
男性ホルモンの「テストステロン」、女性ホルモンの「エストロゲン」の材料となるホルモンです。
DHEAは、ホルモンの原材料になるので
「マザーホルモン」
「ホルモンの母」
とも呼ばれています。
男性ホルモンの働き
男性ホルモンであるテストステロンは筋肉の増加や、やる気の向上、
体毛の増加など男性らしい体を作るのにとても大切です。
女性ホルモンの働き
女性ホルモンであるエストロゲンは、逆に女性らしい体を作り、
自律神経を整え、体温調整にとても大切なホルモンです。
DHEAは若返りホルモン!
DHEAは、男性ホルモンや女性ホルモンをはじめ、さまざまなホルモンがDHEAから転換され、
ホルモンの「素」としての役割があります。
DHEAは若さと健康を保つ夢のホルモン!
DHEAがもたらしてくれる効果は、
・肥満予防
・筋肉の維持や強化
・発毛や抜け毛予防
・美肌効果
・記憶力の改善
・骨粗しょう症
・アルツハイマー予防
・不妊症に効果的
など、挙げればキリがありません。
ホルモンの「素」そのものであるDHEAは、
免疫力や代謝のアップ、記憶力の改善、細胞の再生力アップ、さらには更年期以降の女性を支えるホルモン。
そのため、テレビやメディアではしばしば「若返りホルモン」と呼ばれることがありますが、
実際はやや誤解を招く表現のため、
「若さを保つ」「老化を促進しないようにする」ホルモンといったほうが適切かもしれません。
抗酸化ホルモンとしての役割
DHEAは、コルチゾールによる酸化から体を守る働きもしています。
コルチゾールとは、人間の体はストレスを受けた時に体が反応して副腎で分泌されるホルモン。
適度な量のコルチゾールは体にとっていい刺激を与えますが、
過度なストレスによって増えすぎると体の酸化につながる厄介な物質です。
DHEAは、増えすぎたコルチゾールを抑え、ストレスからも身体を守る働きがあるのです。
DHEAはどこで作られる?
DHEAは「副腎・ふくじん」から作られます。
副腎は、腎臓の上に乗るわずか3gの小さな臓器ですが、
ホルモンの製造と分泌を行う非常に重要な臓器です。
疲れると甘いものが食べたくなる理由
「仕事で疲れた!自分へのご褒美にシュークリーム食べたい!」
なんてこと、ありませんか?
実は、カラダが疲れている人は、副腎も疲れているということ。
副腎が疲れている人の多くは、十分な量のコルチゾールが出せずに、
低血糖状態になっていることが多いため、無性に甘いものが欲しくなるのですね。
《副腎を疲れさせる食品》
・菓子パンなど砂糖や小麦粉などの精製食品
・チョコレートなどのお菓子類
・マーガリンなどのトランス脂肪酸
・ファーストフードなどのジャンクフード
など、身の回りに溢れる白い食材(砂糖や小麦粉)や加工食品は、
体を酸化させてしまい、副腎を刺激するので老化を早める原因になります。
ストレスで一気に食べると血糖値が急激に上がってしまい、
体への負担がさらに大きくなります。
どんなに体が疲れても、甘いものや手軽なジャンクフードで補ってしまっては、
実は体への負担、つまり副腎への負担は増すばかりなのです。
DHEAは年齢とともに減少していくホルモン
残念なことに、DHEAは年齢を重ねるとともに減少していくため、
カラダが新たに作り出すことはできません。
DHEAは、女性は20代を境に緩やかに減少、男性は40代を境に急減していきます。
ですから副腎を元気に保ち、DHEAの減少を極力抑えるために、
- ストレスを溜め込まない努力
- 適度な運動・睡眠
- バランスのよい食生活
が大前提となります。
DHEAを補う!副腎を疲れさせない食べ物や食品
「副腎を疲れさせない食べ物」とは、具体的に何を食べればいいのでしょう?
体の酸化を防ぐ抗酸化作用があり、副腎に負担をかけないようにする、代表的な栄養素や食品がこちら
ビタミンC | 緑黄色野菜(ほうれん草など) ヤマイモなどのイモ類(山芋など) レモン いちご |
タンパク質 | 脂身の少ない肉類 卵 大豆 |
マグネシウム | 玄米 大豆 わかめ アーモンド ごま |
ビタミンB群 | レバー にんにく |
発酵食品 | なっとう キムチ ヨーグルト |
ご覧のように、ビタミンの多い緑黄色野菜や玄米、全粒粉のパン、大豆類、ナッツ類、発酵食品など、
ふだん私たちが食べている食材ばかり。
DHEAの減少を抑えるためには、なにも特別な食材を食べるということではなく、
普段の規則正しい食生活をしていれば、副腎を疲れさせることなく若さを保つことが出来るのです。
DHEAを含むのはネバネバ系の芋!
最新の研究では、食事でDHEAを増やそうと考えるなら、ヤムイモが特に効果的という意見が多数ありました。
ヤムイモとは、ヤマノイモ科ヤマノイモ属のイモを食用にする植物で、自然薯や長芋もヤムイモの一種です。
これまでの研究で、自然薯にDHEAが含まれていることが明らかになっています。同じヤムイモのなかでも、自然薯には抗酸化成分であるビタミンCが15㎎、ビタミンEが4.1㎎、亜鉛が0.7㎎含まれています。長芋や大和芋のビタミンCは4~6㎎、ビタミンEは0.2㎎、亜鉛は0.3~0.6gですから、副腎疲労を抑える成分の面でも、自然薯の方が効果的だと考えていいでしょう
ほかにDHEAを増やすためにお勧めの食材で、納豆や黒豆、アボカド、魚介類を挙げる専門家もいますので、念頭に置いておきましょう
DHEAは自然薯や山芋、やまと芋、里芋、菊芋など粘り気のある芋類に多く含まれる。ジャガイモやサツマイモにはない。生食や漬物など料理法を工夫して、定期的に食卓に。
自然薯はなかなか貴重で高価な食材ですが、長芋や里芋はスーパーで手に入りやすい食材ですよね。
ヤマイモは、他のイモ類と違って、生食できるのも嬉しいポイントです。
とろろにしてご飯や味噌汁に入れたり、サラダやとろろそばにしても美味しいですね。
DHEAに副作用は?
DHEAは基本的に体内で作られるホルモンなので、過剰摂取しないかぎり副作用は出ることはないと言われています。
実は、サプリ先進国アメリカではDHEAサプリが販売されていますが、
日本では現在治療目的以外では使えないため、普段の食生活でしっかり取り入れていくことが必要です。
ちなみにアメリカでは、DHEAのサプリを過剰摂取してしまったことで、
副作用として下記の症状が報告されているんだそう。
・にきび
・多毛症
・不眠症
・皮膚炎
・生理不順
・眼圧の異常
・不整脈
何事も一つのモノだけを過剰摂取は良くありません。
同じ食品ばかり過剰に食べること無く、バランスよく食べることが何より大切です。
DHEAを含む食べ物や食品食材!若返りホルモンとはまとめ
若返りホルモンと言われるDHEA効果を期待するなら、加工食品を減らして栄養バランスの良い食生活が基本です。
年齢とともに減少するDHEAを少しでも保つために、
適度な運動や普段の食生活などのライフスタイルを、もう一度見直してみませんか?
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