オクラは軽く茹でてから食べますが、実は生でも食べられます。
茹でたものに比べ、シャキシャキな食感と香りを楽しめるので、
旬の時季はぜひ生食もおすすめです。
ただ、オクラの生食にはいくつか注意点があるので、
オクラを生で安心して食べるための方法や、生のまま冷凍するときのコツもお伝えします。
オクラは生食できる!
オクラは夏が旬の夏野菜、やわらかいので生で食べるのにぴったり!
オクラを生で食べるなら、6~8月頃が特におすすめです。
そして、旬の時期以外でも新鮮でやわらかいオクラなら、正しく下処理をすれば生食しても大丈夫。
オクラは、国産だと鹿児島、高知、沖縄産が多いですが、
タイなど南国からも輸入されているので、今では通年市場に流通しています。
生のオクラは、茹でたオクラとは違い歯触りがよく、オクラ本来の風味をよく感じられます。
細かく刻んだり、薄くスライスしたりして、シャキシャキ、ネバネバとした食感を楽しみましょう。
オクラを生で食べるときの注意点3つ
オクラは生食できる野菜。
洗ってそのまま下処理なしで食べることは物理的には可能ですが、
より美味しく食べるためには下処理をした方がいいでしょう。
正しく下処理しないとトゲが刺さる可能性がある
オクラの表面には、産毛(うぶげ)といわれる細かなトゲがびっしりついています。
一般的には「板ずり」という下処理方法で、簡単に産毛を除去できます。
きゅうり・オクラ・ふきなどに対し、塩をまぶしてすり込み、まな板の上でゴロゴロ転がす下ごしらえ法。
塩は洗い流してから調理します。
緑色が鮮やかに、表面がなめらかに、調味料がしみ込みやすく、殺菌、アクが抜けるなどの効果があります。
「板ずり」の下処理をしないまま食べると、口の中に産毛が残ったり、口当たりも悪くなってしまうので、
生で食べるときはしっかり下処理する方が安心です。
生オクラは食べ過ぎて消化不良になることも
食べすぎなければ心配はありませんが、生オクラの食べ過ぎは、消化不良を起こす可能性もあります。
どんな野菜も、加熱したものより生の方が消化に時間がかかることと、
オクラは食物繊維が豊富なため、食べすぎると消化器官に負担がかかってしまうからです。
胃腸の調子が悪いとき、消化器官の未熟な小さい子ども、消化器官が弱っているご高齢者の人は、
少量にしておくなどの工夫をするといいでしょう。
オクラの白い種は危険物質?
オクラの中にある白い種には、「アブシジン酸」という酵素抑制物質が多く含まれています。
酵素抑制物質とは、オクラの発芽を抑制する天然物質のことで、
発芽前の豆や生クルミなどのナッツにも多く含まれていて、
加熱したり長時間水に浸しておくことで取り除くことができます。
オクラを生で食べるということは、酵素抑制物質もそのまま体内に入ることになりますから、
消化器官の酵素が予定通り働かず、タンパク質の吸収を阻害され、
結果的に腹痛・胃部不快感・下痢などの体調不良の症状が出る人もいます。
実際には、オクラのような小さい種ならばほとんど問題はないとは言われているものの、
胃腸が弱い人などは、念のため加熱済のオクラを食べる方が安全です。
オクラは生で冷凍も可能
オクラは冷蔵庫で保存すると、通常は4~5日くらいしか持ちません。
でも、冷凍なら約1ヵ月は保存可能、 炒め物や煮物など、加熱調理にすぐに使えて便利です。
もちろん、生のまま冷凍することも可能ですが、「板ずり」の下処理だけはやっておきましょう!
《ステップ1》
まな板の上にオクラに置き、塩ひとつまみをまぶす。
手のひらでゴロゴロ転がし、オクラの表面の産毛が取れてなめらかな食感に。
《ステップ2》
ヘタの先端部分を切り落とす。ガクの硬い部分を包丁で1周薄くむく。
《ステップ3》
なるべく空気に触れさせないために、オクラを2~3本ずつラップに包み、
まとめて冷凍用保存袋に入れ、口を閉じて冷凍する。
新鮮でおいしいオクラの選び方
生で食べられる新鮮なオクラは、つぎの選び方を参考にしてくださいね。
- 緑色が鮮やか
- うぶ毛がびっしり密集している
- ヘタの切り口が変色していない
- 手で触った感じも柔らかいもの
- 小~中サイズのものい
大きく育ちすぎたオクラは、味も美味しくなく硬いものが多いようです。
生で食べるなら、大きすぎない小ぶりなサイズのものがいいでしょう。
オクラを生食する注意点や冷凍方法は?下処理のコツと見分け方まとめ
オクラは生食できる野菜で、毒性・危険性はありませんが、産毛が生えていたり、硬くて食べられない部分があります。
「板ずり」や硬い部分を取り除かないと食感が悪くなったり、人によっては消化不良になる可能性もあります。
旬の時期のオクラがオクラが生で味わえるのも、旬ならではの楽しみの一つ。
新鮮なオクラを見かけたら、ぜひ生で食べてみてくださいね。