ハーゲンダッツにクーリッシュ…みんな大好きアイスクリーム!我が家では一年中冷蔵庫にあります。
でも、うっかり常温で放置していると、腐って食中毒の原因になるってご存知でしたか?
ドロドロに溶けたアイスは、そのまま再冷凍しても滑らかな食感は戻らず、お腹を壊す原因になることも!
凍ったままなら賞味期限が無いアイスクリームですが、一度溶けてしまうと取り扱いには要注意!
・アイスを溶けにくくするには?
・再冷凍する時間
・リメイクレシピで美味しく復活
など、溶けてしまうアイスを上手に食べる方法もご紹介!
溶けたアイスは常温放置で腐る!
結論、溶けたアイスは腐ります。
「アイスクリームは完全に溶けてしまったら再冷凍しても元の味には戻らないどころか、味も食感も落ちてしまいます。
また、溶けてしまったアイスクリームには細菌が増殖していることもあり、衛生上の観点からも溶ける前に食べる事をおススメします」
参考:グリコホームページ
アイスはしっかり冷凍保存されていれば賞味期限が無いのですが、
溶けて常温放置すると、乳成分から腐っていきます。
一度溶けてしまったアイスは、
牛乳・たまご・砂糖
の主材料の絶妙なバランスが崩壊しています。
ですので、慌てて再冷凍しても、
組織が分離したまま、味わいも食感もバラバラ…
という残念な結果に。
さらに氷の結晶が大きくなるため、再冷凍しても食感がシャリシャリし、
アイスクリーム本来の口どけ食感は、二度と戻ってこないのですね。
乳成分は極めて腐りやすく、細菌の繁殖がしやすいため、一度溶けてしまったアイスは食中毒リスクも高くなります。
腐ったアイスの食中毒!冷凍してもお腹を壊す原因
一度溶けたアイスを再冷凍しても、
お腹を壊してしまう食中毒の原因菌となる菌は、一体どのようなものでしょう。
食中毒を引き起こす菌やウイルス
とくに、湿気が多くなり気温が高くなる梅雨時期から9月頃の夏は、細菌性による食中毒が多発します。
食中毒のほとんどは
- 黄色ブドウ球菌
- 病原大腸菌
- 腸炎ビブリオ
- サルモネラ菌
- ノロウイルス
など、さまざまな細菌やウイルスが原因となります。
これらは、感染してしまうと、
下痢、腹痛、発熱、嘔気、嘔吐、頭痛
などが症状としてあらわれ、悪化して入院することも。
菌やウイルスは冷凍しても死滅しない
アイスクリームの場合、原材料に生卵を使うこともあり、
加工して使うからといって安心していると危険です。
使用する生卵の中に、サルモネラ汚染卵があると、
アイスクリームにサルモネラ菌が混入していることもあるため、
自家製造のアイスクリームや家庭での手作りアイスには特に要注意。
食中毒菌は35℃くらいが最も増えやすいとされ、
多くは10℃以下で増殖は遅延し、
-15℃(家庭の冷凍庫内温度)以下では活動停止するものの、菌は死滅しているわけではありません。
アイスの賞味期限はなぜないの?
・厚労省「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」
・農水省「加工食品品質表示基準」
の規定によれば、
アイスクリームは、温度管理がきちんとされていれば、賞味期限の表記はしなくてよいとされています。
目安は‐18℃で保存
消費者庁では、賞味期限の代わりに“微生物が増殖しない安定の温度目安”として
などと袋に記載させて、保存の注意を促しています。
溶けたアイスを再冷凍して再復活させる時間は?
お腹を壊してもいいから、どうしてもアイスを復活させて食べたい~!というアナタに。
完全な滑らかさは戻りませんが下記の方法がおすすめです。
- アイスを完全に溶かす
- 溶けたアイスをボウルに入れ、泡立て器でよくかきまぜて空気を十分含ませる
- ときどき混ぜながら凍らせる(20~30分ごとに冷凍庫から取り出し、フォークでかき混ぜ、4.5時間かけてゆっくり凍らせる)
溶けたアイスのリメイクレシピ
最初にお伝えしたように、アイスは
牛乳・たまご・砂糖
が主成分。
つまり、お菓子作りの原料に基本的な3つがすでに含まれています。
多くの食中毒菌は熱に弱いといわれていて、65~90℃で1分ほどで死滅します。
溶けたアイスはいわば「甘くて美味しいコクのある牛乳」。
ですから置き換えの発想で”加熱”をすることで色々使ってみましょう!
ホットケーキに牛乳を入れる代わりに溶けたアイスを入れれば、ふわふわホットケーキに、プリン、ケーキ、フレンチトーストなども美味しそう!
普段の砂糖を入れる量を減らして調整すれば、いつもよりコクのある美味しいお菓子ができるはず。
是非試してみてください。
アイスクリームとアイスミルクの違い
アイスクリームは、使用する素材の持ち味がそのまま風味に影響します。
見た目は同じように見えるアイスですが、
アイスに含まれる「乳成分の割合や量」によって
- アイスクリーム
- アイスミルク
- ラクトアイス
- 氷菓
の4つに分けられています。
アイス製品の表示の定義や意味
アイス製品の袋には、かならずこの4つのうちどの種類なのかが表示されています。
引用:財)日本アイスクリーム協会
図のように、
乳成分が最も多く含まれているのが「アイスクリーム」
なので、ミルクの風味を一番豊かに感じられて美味しいのですね。
アイスの乳脂肪分とは
表にある乳脂肪分とは、牛乳中の脂肪分のことで、
風味・口当たり・なめらかさ
に大きな影響を与える重要な成分です。
無脂乳固形分
アイスの無脂肪固形分とは、牛乳から水分と脂肪を除いたものの総称で、
乳脂肪分の働きを助けるサポート役。
具体的には、牛乳に含まれている
・たんぱく質
・糖類(乳糖)
・無機質(ミネラル)
のことで、水分と結びついて形の崩れを防ぎ、風味とコクをよりまろやかにする成分です。
アイスの乳固形分
乳固形分とは、乳脂肪分と無脂乳固形分を合わせたものです。
アイスを溶けにくくするための対策3つ
アイスが溶けてしまうのは、もちろんアイスより高い空気に触れてしまうから。
外で食べたい時、持ち帰るときなど、なるべく溶ける時間は最小限に抑えたいもの。
そんな時に有効な方法をいくつかご紹介します。
保冷材&保存袋をつかう
一般的な方法はやはりこれではないでしょうか。
保冷材+保存袋をダブルで使うことで、アイスが外気の温度にさらされずに溶けにくくなります。
氷に塩をかける
氷に塩をかけたもので冷やしておくのも、科学的も良い方法です。
・氷が水になるときに周囲から奪う融解熱
・塩が水に溶けるときに周囲から奪う溶解熱
の相乗効果で温度が下がるそうで、氷の重量の3分の1程度の塩を振り掛けると、
零下20度まで下げることができると言われています。
新聞紙に巻く
新聞紙に包むだけでもかなりの保存力があります。
クーラーボックスと組み合わせるだけでも保存力がかなりアップしますよ。
溶けたアイスは常温放置で腐る!再冷凍も食中毒でお腹壊す?まとめ
一度溶けたアイスは、再冷凍しても食中毒菌が死滅しているわけではないので、
お腹を壊す可能性もあるので要注意。
アイスは適温で、溶ける前に食べるのが一番ですね。
自己責任にはなりますが、意外な再冷凍のワザやリメイク方法も沢山あります。
夏の暑い時期とくに美味しいアイスクリーム、
よくありがちな「アイスクリーム頭痛」には気を付けて、ゆっくり味わって食べましょう!