DHAやEPAなど、集中力や記憶力にアプローチする成分・食品はブレインフードともよばれます。
ブレインフードのひとつで、かつ新しい美容成分として注目されているのがPQQ(ピロロキノリンキノン)という物質。
アメリカでは、2008年以降にFDA(アメリカ食品医薬品局)から健康食品素材として承認されて以降、
PQQ配合のサプリメントが次々発売され、新たなブレインフードとして注目を集めています。
PQQとは?
という名前はあまり聞きなれないかもしれません。
PQQは、“ビタミンと機能が似ている”として栄養学的には「ビタミン様物質」に分類され、
納豆やパセリなどに含まれます。
「ビタミン様物質」といえば、
も「ビタミン様物質」で、PQQとよく似た働きをします。
コエンザイムQ10は、体の中から若々しいパワーとエネルギーづくりに欠かせない成分として
化粧品の美容成分やサプリとして名前がよく知られていますが、
PQQの抗酸化力はコエンザイムQ10よりも強く、体内の活性酸素を除去する力も強いことが分かっています。
ビタミンの働き
ビタミンは、五大栄養素の一つとして、人が生きていく上で絶対必要な栄養素。
私たちの体内で行われる消化や代謝などには酵素の作用が不可欠ですが、
中には単独では円滑にはたらけない酵素もあります。
この“単独ではスムースに作用できない酵素“のはたらきを助ける化合物を「補酵素」と言い、
多くはビタミンの存在が知られています。
PQQの体内での役割として報告されたのは、必須アミノ酸のリジンを分解する際、
「補酵素」としてPQQが働いていることが発見されたのがきっかけでした。
体を老化させる原因の活性酸素を減らすには、抗酸化力が強い成分を摂取することが大切。
抗酸化力が強い成分といえば、ビタミンCやビタミンEなどが有効といわれています。
PQQは若々しさをサポートする成分としては、ビタミンC・ビタミンEよりも優れた強い抗酸化力を持つほか、
冴えや記憶にかかわる、たんぱく質「NGF」を助ける働きもあります。
PQQの効能!脳機能を向上&美肌にも効果大
人間は老いていくと脳機能が低下し、物忘れが多くなったり、考える力が衰えていきます。
こうした脳機能の低下を防ぎ、機能を向上させるのに、PQQが大きな役割を果たします。
PQQは他にも、血圧や血糖値、脂肪、尿酸値などを正常な状態に近づける作用や、
肌の新陳代謝を良くする効果も認められ、美肌成分として化粧品にも使用されています。
PQQはサプリメントも人気
PQQは、2003年4月に14番目のビタミンとして報告された栄養素。
(理化学研究所の脳科学総合研究センターが英ネイチャー誌に論文掲載)。
「ビタミンPQQ」とも呼ばれ、その存在自体は意外と古くから知られていて、最初に発見されたのは1979年でした。
アメリカでは、2008年以降にFDA(アメリカ食品医薬品局)から健康食品素材として承認されて以降、
日本ではDHCが初めてサプリメントに配合しています↓
DHCの『PQQ+Q10』は、PQQに、若々しさとPQQのサポート成分としてはたらくコエンザイムQ10を配合。
さらに、頭の冴える成分として人気の高いDHAとEPAまで配合したサプリ。
年齢による記憶や集中の心配、最近うっかりが多い方、年齢にまけない若々しさを目指したい方におすすめです。
PQQが活性化させるミトコンドリアとは?
PQQの主な働きといえば、ミトコンドリアの活性酸素を減らすこと。
ミトコンドリアは一つの細胞に2000個ほど存在し、生命活動に必要なエネルギーを作り出しています。
ミトコンドリアとは
ミトコンドリアは人間の細胞の中にあり、人が活動するのに必要なエネルギーを作り出す小さな器官のひとつ。
独自のDNA(ミトコンドリアDNA=mtDNA)を持ち、分裂、増殖します。
ミトコンドリアの大きさは約0.5-10μm(マイクロメートル・1mm=1000μm)、
「シグナル」と呼ばれる情報の伝達をはじめ細胞分化、細胞死、細胞サイクルや成長にも関係していて、
さまざまな病気や老化などにも関与しています。
良質なミトコンドリアは質の良いエネルギーを作りますが、
加齢や生活習慣の悪影響によりミトコンドリアが弱ってしまうと、
効率良くエネルギー産出されないばかりか、多くの活性酸素を一緒に作ってしまいます。
PQQは、このミトコンドリアに直接働きかけて活性酸素を取り除き、ミトコンドリアを活性化させるのです。
PQQが含まれる食品
PQQはビタミン類と同じく、体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。
赤ちゃんの健やかな成長に欠かせない「母乳」に高い濃度で含まれているのをはじめ、
「発酵食品」や「野菜」など身近な食材にPQQの存在が認められています。
野菜&果物 | そらまめ えだまめ じゃがいも さつまいも パセリ キャベツ ニンジン セロリ ピーマン ほうれん草 トマト リンゴ バナナ キウイ オレンジ パパイヤ |
飲み物 | 緑茶 ウーロン茶 コーラ ウィスキー ワイン 日本酒 |
発酵食品 | パン 納豆 味噌 豆腐 |
(参考「なるほどPQQ」ホームページ)
食品中のPQQ量 | |
食材名 | PQQ (μg/Kg) |
ココアパウダー | 800 |
人乳 | 140-180 |
納豆 | 61 |
パセリ | 34 |
ピーマン | 28 |
パパイヤ | 27 |
キウイ | 27 |
豆腐 | 24 |
ホウレンソウ | 21 |
緑茶 | 29 |
ウーロン茶 | 27 |
参考:Wikipedia
PQQの適量摂取量
アメリカでは早くから、健康食品素材として承認されていたPQQ。
配合されたサプリメントも次々と発売されています。
しかし、PQQは日本ではまだマウスでの臨床試験段階というのが現状で、働きが実証されている摂取量は
「一日20mg」。
これは、ピーマンなら約22,163個、納豆なら6,557パックもの量を食べることになってしまいます。
食品に入っているPQQは、ごく少量のため、日々の食事で栄養バランスの良い食事をとっていれば、
適量の摂取量については摂りすぎを心配する必要はありません。
PQQとは?ミトコンドリアを元気にする効果効能と摂取量まとめ
PQQは比較的簡単に、食品から摂ることができるのが嬉しい成分ですね。
これからますます研究が進んで、その働きもより明らかになることは確実だと思います。
PQQを含む食品をバランスよく日常的に摂取して、
体の活性酸素を撃退し、脳や体の老化を防ぎましょう!