「アスタキサンチン」は、サケなどを赤く彩るカロテノイド色素。
アスタキサンチンはビタミンEの約1,000倍ものパワーを秘めていることがわかっています。
スマホ・パソコン・テレビなど、環境が原因の目の疲れの回復には、目を休ませることが一番ですが、
食べて栄養素を摂ることで回復を早めることもできます。
今回は眼科医も注目している成分「アスタキサンチン」についてご紹介します。
鮭(サーモン)一日の摂取量は?栄養はどれくらい?
魚のアブラが美味しい鮭(サーモン)。
サーモンのカロリーは、刺身なら100gあたり120kcal (刺身6切れ分程度)。
鮭の塩焼きは、サンマやアジの塩焼きよりもタンパク質の量が多く、
ビタミンD・ビタミンB群・葉酸・ミネラル類(カリウム・リン・マグネシウム・銅)などの栄養素もタップリ!
ただ、塩鮭にすると塩分はかなり高くなり、もともと脂肪分も多い魚のため、
一日の摂取量としては、お刺身なら6切れ(100g)程度、塩鮭なら1切れ(80g)ほどで十分です。
【鮭100 gあたりの栄養価】
エネルギー 120 kcal (500 kJ)
炭水化物0 g
食物繊維 0 g
脂肪3.77 g
タンパク質20.14 g
【塩鮭の塩分】
食品 | 目安 | 質量(g) | 塩分量(g) |
塩鮭(甘口) | 1切れ | 80 | 2.1 |
塩鮭(辛口) | 1切れ | 80 | 5 |
あじ干物 | 1枚 | 80 | 1.7 |
塩さば | 1切れ | 80 | 2.7 |
鮭(サーモン)に含まれるアスタキサンチンとは
鮭(サーモン)の栄養の中でも最近とくに注目されているのが「アスタキサンチン」という成分で、
“海のカロテノイド”という代名詞でも知られる赤色の天然色素。
エビやカニ、イクラ・サケなどに含まれる、プランクトンや海藻類などの天然の色素のことで、
約600種類以上あるといわれている「カロテノイド」の一種です。
カロテノイドと言えば
などが有名ですね。
アスタキサンチンは、カロテロイドの中でも強い抗酸化力を持つことで知られていて、
体内のサビ付きを抑えるアンチエイジング成分としても人気です。
鮭(サーモン)に含まれるアスタキサンチンの抗酸化力
抗酸化力とは、体を酸化させる活性酸素を抑える力のこと。
鮭(サーモン)に含まれるアスタキサンチンの抗酸化力は、
- ビタミンEの500~1000倍
- βカロテンの約100倍
- ビタミンCの6000倍
とも言われています。
サケが長期に渡って回遊できるのは、アスタキサンチンの抗酸化力が疲労回復を助けているからだとか。
鮭(サーモン)のアスタキサンチンの効果
アスタキサンチンは、とくに眼精疲労の改善に効果を発揮します。
アスタキサンチンは細部まで入り込む特徴があるので、
近年、眼精疲労や目のピント調節機能の改善効果についての研究が進められています。
目を酷使すると、ピントを調節する毛様体筋が緊張してしまい、眼精疲労だけでなく首や肩まで凝ってしまう原因に。
アスタキサンチンの目の新陳代謝を促し血流をよくする働きによって、
目のピントを合わせる筋肉である毛様体筋(もうようたいきん)の緊張がほぐれ、
視力の回復が見込めるのです。
鮭(サーモン)のアスタキサンチンの副作用やアレルギーは?
アスタキサンチンの効果は非常に高いのですが、いっぽうで副作用があるのか気になる方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、アスタキサンチンの安全性については全く心配がありません。
調べたところアスタキサンチンは今まで、動物による毒性実験の結果にも目立った危険情報はなく、
安全性はかなり高いとされています。
そもそも副作用とは
「医薬品の使用に伴って生じた治療目的に沿わない作用」
を意味しますので、医薬品ではないアスタキサンチンやそのサプリメントには、
副作用の概念自体が存在しないので問題ありません。
むしろ気をつけたいのは、エビやカニなど甲殻類にアレルギーのある方。
そうした方が食事から摂る場合は、アレルギー反応を起こさない食品を選ぶか、
サプリメントでのアスタキサンチンの摂取をおすすめします。
サプリメントでもアスタキサンチン!一日の摂取量は?
アスタキサンチンの安全性はかなり高いですが、望ましくない作用が現れる可能性がゼロではありません。
アスタキサンチンは効果を得るためには、
を継続的に摂取するのが望ましいとされています。
食品に含まれる含有量の目安(100g)
・桜エビ 7.0㎎
・オキアミ 3.0~4.0㎎
・紅サケ 2.5~3.7㎎
・いくら 2.5~3.0㎎
・金目鯛 2.0~3.0㎎
・毛ガニ 1.1㎎
アスタキサンチンの含有量柄考えても、鮭(サーモン)の一日摂取量は1切~2切が適切。
アスタキサンチンはいくら体に効果的だといっても、サプリメントなどで摂取する場合は、
アスタキサンチンの製品のラベルや表示をよく確認し、過剰摂取にならないようにしたいものです。
アスタキサンチンと一緒に摂りたい食べ物や栄養素
目の疲れの原因には目の酷使、睡眠不足、血行不良などさまざまな原因がありますが、
目の粘膜の形成や修復を助けるビタミン類も一緒にとることでより効果が期待できます。
ビタミンAやビタミンCを含む野菜や果物も、積極的に摂りましょう。
ビタミンA
鶏肉やレバー類、ヨーグルト など
ビタミンC
レモンなどの緑黄色野菜や果物 など
鮭(サーモン)一日の摂取量は?アスタキサンチンの含有量まとめ
鮭(サーモン)に含まれる栄養や、アスタキサンチンについて紹介しました。
栄養豊富な鮭(サーモン)ですが、脂質や塩分、アスタキサンチン量を考慮しても、
1日1切~2切程度(150g程度)が一日の適切摂取量です。
もちろん、いくらアスタキサンチンが効果的だとしても、日常生活でスマホやパソコンなど、
目を酷使する時間を減らす努力するのも忘れないようにしたいものです。
- 目のツボをおす
- 蒸しタオルで目を温めて血行促進
したりと、目を休める時間もとりながら、食事で美味しく目を労わりましょう。
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